オリックス紅林を2球で追い込むと、ロッテ種市篤暉投手(25)は田村のサインに首を振った。4回1死走者なし。

自ら新球ナックルカーブで3球勝負を選んだ。外に制御して見逃し三振。「一番練習したかったボール。2ストライクからでも使えるように。オープン戦しか試せる機会はないので」と手応えが残った。

追い込んでからもゾーン内へ。「全員3球勝負ぐらいのイメージ」で臨んだのは、昨季の反省もある。トミー・ジョン手術をへて7年目で初めて10勝したが、試合の入りに課題があった。初回は平均19・8球。いきなりボール先行では、長いイニングは難しくなる。完投は0だった。この日は違った。「今年はまだ2イニングまで。4イニングはちょっと怖かった」が、早め勝負で初回は13球。予定の4回を45球で終えた。

新球だけじゃない。意識して直球で右打者の内角も突いた。開幕2戦目、30日の日本ハム戦(ZOZOマリン)先発を託した吉井監督は「順調です」。7日の欧州代表戦では、侍ジャパンの完全リレーを締めた。右腕は「あれ以上の場面はない。今日も落ち着いて上がれた」と、代表経験も生かしている。【古川真弥】

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