阪神西勇輝投手(33)が8回5安打無失点の熱投で、広島大瀬良を相手に1歩も引かない投手戦を演出した。序盤から球数を重ねながらも丁寧に投球。7回を終えて球数はすでに106球に到達していたが、8回も続投した。代打田中を遊直、野間を遊ゴロ、菊池を中飛に打ち取り3者凡退。今季最多120球を投げきり、無四球6奪三振と圧倒した。

「長いイニングを投げるのは大事なことですし。昨日は中継ぎの方がたくさん投げたので。1人でも多く、と思って投げました」

前日10日広島戦では先発伊藤将が2回6失点KOされ、中継ぎで残りの7イニングをリレーしていた。援護に恵まれず24年初白星はお預けとなったが、ブルペンを休ませる快投だった。

昨季まで広島戦は通算15勝。対セ・リーグ球団では断トツの成績を記録していた。それでも前日10日には広島打線の走力や細かな作戦を警戒。言葉通り、先頭打者を出しても間合いを変えるなど注意深く投球した。「作戦面を絡めてくるというところで、ケアしながらと思いながら投げました。ランナーが出てからもリズムよくいけたので良かったです」。今季もカープキラーぶりは健在だ。

前回4日のDeNA戦では6回途中8安打3失点で降板。2戦連続でバッテリーを組んだ捕手梅野とともに、修正を果たした。

「自分の中でいろいろ考えることがしっかりできた。(次に向けても)大丈夫かなという感じですね」

プロ16年目のチーム最年長右腕。盤石な投球で、今季もローテーションを守る。【波部俊之介】

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