西武からFA移籍したソフトバンク山川穂高内野手(32)が、昨季まで本拠地だったベルーナドームに初見参し、大ブーイングを受けた。試合前のスタメン発表時に山川の名前がアナウンスされると、西武ファンが集う左翼スタンドを中心に球場が一気にざわついた。ブーイングは約20秒続き、5番近藤のアナウンス開始まで続いていた。

さらに初回は2死二塁で山川が打席へ。前打者の柳田が凡退した直後に再び大ブーイングが起こった。ストライクが入るごとに左翼席は大歓声。一方でホークスファンが集う右翼席からは「レフトへぶちこめ山川!」との声があがった。応援とブーイングが絡み合い、ベルーナドームは異様な雰囲気に。結局山川は空振り三振に倒れた。

山川は昨年、女性問題による不祥事が発覚。西武球団からは公式戦出場停止処分を通達され、23年シーズンは1軍出場が17試合のみだった。同年12月にFAを行使してソフトバンクに移籍し、世間では物議をかもしていた。

今年の1月末、ファーム本拠地で自主トレを公開した際には西武ファンのブーイングなどさまざまな想定について「いろんな選手を見てきましたけど、やっぱりプレーする時は目の前のことを全力でやってますし、僕たちもそうしてきた。周りの環境が先ではなく、打席に入れば目の前のボールを全力で打ちにいく。守備を守ってる時も勝つためにプレーするだけ。自分にできることを1つ1つやっていきたい。そういう思いです」と語っていた。