開幕投手が状態を上げてきた。阪神青柳晃洋投手(30)は、またも勝ち星に恵まれなかった。7回6安打2失点の力投。8回に味方が追いつき黒星は免れたが、開幕投手を務めた3月29日の巨人戦から、3試合目の先発でも今季1勝目とはならかった。

それでも開幕戦5回3失点から、前回5日のヤクルト戦は6回3失点。そしてこの日の中日戦と確実に数字を良化させている。「いいテンポで投げることはできましたが、チームの状況や流れ的にも1点も与えたくないと思っていただけに、先に点を与えてしまったことは反省点です」。当然本人は納得していないが、延長引き分けに終わったロングゲームで明るい話題であることに変わりはない。

4回無死一、三塁、中日4番中田の三ゴロ併殺崩れの間に先制点を失った。7回には2死一、三塁から村松に左前適時打を許し、2点目を献上。好調立浪竜に主導権を握らせてしまったが、要所を締めて味方の2得点を呼んだ。

前回ヤクルト戦は6四死球と制球が安定しなかったが、今季初の無四球ピッチングで修正力の高さを証明した。「先週は全然ストライクが入ってなかったですけど、今日に関してはストライク先行でいける部分が多かった。前回はフォアボールで、自分に勝ちがつくような試合を自分で捨てるような感じだったので。練習通りにいけたかなと思います」と手応えありだ。

「全体的にはいい投球ができたと思うので、これを続けていけるように頑張ります」。チームはロングゲームの末、引き分け。最後までベンチで声を出した。粘り強く投げ続ければ、白星は遠くない。【中野椋】

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