何度も何度も、拳を掲げた。DeNAドラフト1位の度会隆輝外野手(21)が、約1カ月ぶりの1軍の打席で食らいついた。1点リードの2回無死二、三塁、ロッテ小島の内角高め直球を、肘をたたんで振り抜いた。
右中間を破り、渾身(こんしん)のヘッドスライディングで2点適時三塁打とした。目の前の三塁側ベンチに向かって何度も何度もガッツポーズ。感情を爆発させた。「小島投手は好投手なので、がむしゃらに食らいついていきました。高めの強いストレートに対して、強いスイングで捉えることができました」と無我夢中だった。
約1カ月ぶりの1軍の舞台だった。セ・リーグ史上初の開幕戦から2戦連発など、記憶に残る鮮烈デビューを飾るも、徐々にプロの壁に苦しんだ。持ち味の打撃でも思うように結果を残せず、5月16日に出場選手登録を抹消された。太陽が照り付ける横須賀のファーム施設「DOCK」を中心に、打撃、守備、走塁と鍛錬の日々。「環境も違いますし、学ぶべきものもありました。密度の濃い時間、充実した毎日を送れました」。イースタン・リーグでは打率3割3分4厘、1本塁打、8打点と本来の打撃を取り戻した。
三浦監督は試合前に「起爆剤になってもらえれば」と期待を込めた。度会は「よく幕張のイオンに遊びに行ってました」と地元の千葉・市川にほど近いZOZOマリンで、復帰初打席で指揮官の期待に応えた。度会の“持ってる男”ぶりは健在だ。【小早川宗一郎】



