生き返れ、大山! 「SMBC日本シリーズ2025」の第3戦が今日28日、甲子園で行われる。敵地で1勝1敗だった阪神だが、大山悠輔内野手(30)はノーヒット。CSファイナル初戦から5試合で1安打と調子が気がかりだ。ソフトバンクの先発はリバン・モイネロ投手(29)。大山は交流戦で唯一の得点となる適時打を放っている。日本一へ、5番打者の活躍は不可欠。難攻不落の左腕を再び打って勢いづきたい。

   ◇   ◇   ◇

数日ぶりに戻った甲子園はすっかり秋の気配だった。午後3時からの練習が終わるころには涼しい風が吹いていたが、大山はいつものようにしっかりと汗をかいて引き揚げてきた。

福岡からの移動疲れも感じさせず、いつも通りのルーティンをこなした。一塁でノックを受け、フリー打撃では入念にスイングと打球方向を確認した。みずほペイペイドームでの2試合は8打数無安打と本来の姿ではなかった。DeNAとのCSファイナル3試合も含めて計5試合で19打数1安打、1打点。エンジンがかかっていない。

阪神の得点源となる強力クリーンアップの一角だ。ソフトバンクも相当の対策をしてきたことがうかがえた。第2戦の初回は1点先制してなお1死一、三塁のチャンスだったが、上沢の外角低めに落ちるフォークに空振り三振。厳しい攻めだった。

打線の本格機能には5番打者の働きが欠かせない。前を向ける材料がある。第3戦の相手先発はモイネロ。12球団屈指の名左腕だが、大山は今年の交流戦でチーム唯一の得点となる一時同点の中前打を放っている。自身もチームも上昇気流をつかむには、うってつけの相手といえる。本人は「それはそれです。レギュラーシーズンと日本シリーズは違う。もう1戦1戦ですから」と冷静だが、復調へ期待は高まる。

23年のオリックスとの日本シリーズは打率1割台ながら、第4戦のサヨナラ打など効果的な4打点を挙げた。ここぞの場面で得点に絡むのが大山の真骨頂だ。「今年は今年なので。昨日までは昨日で終わりましたし、また今日は今日、明日は明日ですから。しっかりリセットして、明日の試合はしっかり頑張りたいです」と表情を引き締めた。

短期決戦では1球、1プレーで流れが変わる。第2戦は10失点の大敗を喫したが、敵地で1勝1敗は御の字。甲子園のアドバンテージも間違いなくある。モイネロ打ちで、頂上対決のビッグウエーブをつかまえたい。【柏原誠】