中日マキシモ・ネルソン投手(27=ドミニカ共和国)が26日、銃刀法違反の疑いで現行犯逮捕された。キャンプ地・沖縄から名古屋へ戻る際、那覇空港で手荷物の中に短銃の弾が1発入っていることが発覚。空港内で事情聴取を受けた後、管轄の豊見城警察署に身柄を拘束された。球団は警察の調べを待って処分を検討するが、最悪の場合、解雇の可能性もある。

 ネルソン容疑者はチームの選手、コーチ、スタッフとともに午前11時発の航空便でキャンプ地・沖縄から名古屋に戻る予定だった。那覇空港のエックス線検査で手荷物の中に短銃の実弾1発が見つかった。空港内で事情聴取を受けた後、管轄の豊見城警察署に身柄を拘束された。

 同署によれば、同容疑者は「(ドミニカから来日する際)かばんに入っていた実弾を取り出すのを忘れた」という趣旨の供述をしており、容疑を認めている。現地に残った球団職員から報告を受けた中日の西脇球団代表は「故意に持ち込んだわけではなく沖縄で入手したわけではない、と話しているようだ」と説明した。同容疑者は1月下旬、ドミニカ共和国から来日し、26日に沖縄入りしていた。

 ネルソン容疑者は07年ドミニカ・ウインターリーグでのプレーを評価され、08年にキャンプでのテストを経て中日に入団。204センチの長身からの150キロを超える直球が武器で、今季も先発入りを期待されていた。一方で、米国でプレーしていた04年にはドミニカ人グループによる偽装結婚疑惑に関与して解雇され、国外追放となり、以後は米国入国を禁じられている。

 西脇球団代表は「銃に関して日本人と意識が違う部分はあるだろうが、許されることではない。球団の管理責任でもあり、申し訳ない。警察の調べを待って処分を検討するが、簡単な話ではない。解雇もあり得る」と話した。

 現在、ネルソン容疑者が事前に沖縄から名古屋に送った荷物がナゴヤ球場に保管してあり、関係者によれば、警察がこの荷物を押収することもあるという。

 [2010年2月27日9時27分

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