<西武6-5オリックス>◇13日◇西武ドーム

 踏んだり蹴ったりだ。オリックスが西武にサヨナラ負けを喫し、3連戦を1勝2敗と負け越した。ソフトバンクも敗れたためゲーム差は広がらなかったが、疲れだけが残った。

 9回2死三塁、4番手佐藤達が炭谷にサヨナラ打を浴びた。「投手が苦しい中で中山さん、岸田さんが踏ん張ってくれていたのに、申し訳ないです」。今季40試合目登板の右腕は痛恨の一打を悔やんだ。この3連戦は2試合連続延長12回、合計33イニングを戦い、延べ15人の投手をつぎ込んだ。だが、すべて1点差のクロスゲームで、サヨナラ負け2回の1勝2敗と負け越した。しかも、初戦は馬原で負け、2戦目は勝ったが守護神平野佳が救援に失敗、そしてこの日の佐藤達と、盤石を誇った救援陣が苦しんだ。

 さらにこの日は、主砲糸井嘉男外野手(32)が体調不良を訴え、同点の8回守備から交代し病院へ直行。軽い熱中症で大事にはいたらない見込みだが、打の主役が試合途中で打線から消える不運も重なってしまった。

 高山投手コーチは「3連戦は特に救援には負担がかかったが、本当によく投げてくれた。144試合、最後までやれるようにしていきたい」と投手陣の疲労がたまらないよう、やりくりに頭を巡らせる。

 森脇監督は「タフに戦えるようになってきている。接戦は望むところ。勝ち越せなかったが、地元に戻ってこの3試合でたまったものをはき出そうと思う」と前向きに話した。今後厳しさを増すペナントレースで、オリックスのチーム力が問われることになる。【高垣誠】