「リーゼントボクサー」が、世界初挑戦でベルトをつかむ。IBF世界スーパーバンタム級1位和気慎吾(28=古口)が、7月20日に21戦全勝(21KO)の同級2位グスマン(26=ドミニカ共和国)とエディオンアリーナ大阪で王座決定戦を行うことが6日、発表された。岡山出身の元不良少年が、人生を立て直したリングで世界の頂点を目指す。試合はWBA世界フライ級王者、井岡一翔のV3戦とのダブル世界戦となる。
初の世界戦発表会見に臨んだ和気は、トレードマークのリーゼント同様にばっちり決めた。「ボクサー和気慎吾が世界に出る時がついに来た。7月20日は生涯忘れられない日になる。初めて自分を見た人を魅了したい」。自称「お祭り男」が、まずはビッグマウスで存在をアピールした。
当日セコンドにつく俳優の片岡鶴太郎が「訳(和気)ありだった」とジョークを飛ばすほど、やんちゃな青春時代を過ごした。けんかなどで「何度も警察のお世話になった」が、立ち直るきっかけを与えてくれたのが12歳で始めたボクシングだった。岡山商大付高3年時の全国大会で偶然出会った古口哲会長に才能を見いだされ、18歳で上京。13年に東洋太平洋王座を獲得するなど、実績を積み上げ、チャンスをつかんだ。
拳を交えるグスマンは、21戦全勝(21KO)の戦績を誇る強打者。それでも「元不良」に気後れはない。こだわりの髪形は、月に2回散髪に行き、絶妙な長さを維持。自らドライヤーとくしを巧みに操り、スプレーでがっちり固める。そんな自慢の頭を優しく触ると、力を込めて言った。
「リーゼントが崩れる前に、かわいこちゃんをぶっ倒す。立ち上がれないぐらいボコボコにして、KOでリングに沈める」
デビューから10年。待ちに待った舞台で男を上げるつもりだ。【奥山将志】
◆和気慎吾 わけ・しんご。1987年(昭62)7月21日、岡山市生まれ。12歳でボクシングを始め、岡山商大付高では全国大会出場。06年10月に古口ジムからプロデビュー。13年3月に東洋太平洋スーパーバンタム級王座を獲得。173センチの左ボクサーファイター。家族は両親と兄2人。
◆リーゼント 英国のリージェント・ストリートで流行していたことから名付けられたと言われている。エルビス・プレスリーの髪形として有名。日本では漫画「ビー・バップ・ハイスクール」がヒットした80年代に不良のシンボルとも言われていた。キャロル時代の矢沢永吉や横浜銀蠅、現在では氣志團などが有名。スポーツ界では、プロ野球DeNAの三浦大輔が移動中などをリーゼントで過ごしている。

