林家木久扇さん(85)が日本テレビ系演芸番組「笑点」を来年3月で勇退することを発表しました、1969年(昭44)11月から「大喜利」にレギュラー出演し、これまで54年もの長い間、「笑点」の顔でした。

32歳の若さで「笑点」に初登場した時は、司会が立川談志さんから前田武彦さんに代わった時で、桂歌丸さん、三遊亭小円遊さん、三遊亭歌奴さん(3代目円歌)、三遊亭金馬さん(金翁)らがメンバーでした。当時は「笑点」の過渡期でもあり、その後もメンバーの入れ替わりが何度もありました。5代目三遊亭円楽さん、林家こん平さんが復帰し、77年に6代目円楽さん(当時楽太郎)、79年に三遊亭好楽さん(当時林家九蔵)、83年に三遊亭小遊三さん、04年にこん平さんに代わって弟子の林家たい平さん、06年には司会だった5代目円楽さんの勇退、歌丸さんの司会就任に伴って、春風亭昇太さんが加入しました。

「笑点」の出演期間でいうと、歌丸さんは番組スタートの66年から16年の勇退までの50年、昨年亡くなった6代目円楽さんは45年ですが、木久扇さんは来年で55年と最長記録となります。しかも、歌丸さんは司会を06年から10年務めていますが、木久扇さんは6代目円楽さん同様に回答者一筋でした。お題に手を挙げて答えようとするも、「あのねえ~」となかなか回答できなかったり、突然歌い出したり、共演者から「おバカキャラ」をいじられるなど、愛される85歳です。

勇退発表の時も「私はやめたわけじゃないんですよ。高座の方も落語をちゃんと続けます」と明言していましたが、今月も上席(10日まで)は浅草演芸ホール、下席(21~30日)は鈴本演芸場に出演します。2日には弟子の林家きりんあらため希林(34)の真打ち昇進披露パーティーで取材に応じて「(勇退が決まって)気持ちが楽になった。今日の(笑点の)収録は伸び伸びとやれた」と話していましたが、大ベテランも収録ではプレッシャーがあったのでしょう。残り7カ月、「笑点」で伸び伸びと笑いを振りまく木久扇さんの姿を見守りたいと思います。【林尚之】