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直虎あと2話…キレキレだったサブタイトルおさらい

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【先週のタイトル】「信長、浜松来たいってよ」

 3日に放送されたNHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」48話のサブタイトルです。1話以来、名作映画や小説をパロッてつけてきた直虎式サブタイトルですが、「信長、浜松来たいってよ」は、作者である脚本家森下佳子さんが「大事にとっておいた」というお気に入り。大河ドラマ史に残るインパクトに笑ってしまいました。

NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」(C)NHK
NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」(C)NHK

 モチーフは、12年に神木隆之介主演で映画化された「桐島、部活やめるってよ」。念願の駿河を手に入れた家康(阿部サダヲ)に、信長(市川海老蔵)が「富士を見たい」と観光にやってくる厄介さがにじんでいて、先週、このタイトルが予告されると、ネット上も「爆笑」「どこの桐島だよ」「破壊力すごい」「大河でこれは前代未聞」「50話の中で一番攻めてるタイトル」などと大いに沸きました。本編では、この“観光”を発端に本能寺の変へとつながっていくどす黒い舞台裏が描かれ、のんきなサブタイトルがとんだ皮肉になっているあざやかさ。直虎サブタイトルの集大成ともいえる切れ味でした。

 森下さんは「『桐島、部活やめるってよ』は何でもできるタイトルなんです。『直虎、領主やめるってよ』とか『虎松、お家再興するってよ』とか。大事に大事にとっておいたら、いつの間にか使わないまま来てしまった。そろそろ使わないと、これだけ大事にしてきた意味がないぞと、48話に使わせていただきました」と話しています。

 既存のタイトルをパロったサブタイトルは、森下氏と、制作統括の岡本幸江チーフプロデューサー、担当演出の3人の遊び心によるもので、1話「井伊谷の少女」(風の谷のナウシカ)から続けてきました。岡本さんは「井伊直虎は無名の人なので、次は何が起こるか想像してもらいにくい。内容を伝える導入として、皆さんご存じの作品のイメージをあれもこれもとお借りしてきました」とねらいを語っています。森下さんも「岡本さんが『いいよ』と言ってくれたのでやらせてもらいました。もともとダジャレやパロディーが好きなので、楽しかったです」。

 森下さんが一番印象に残っているというのは、小野政次(高橋一生)の壮絶な処刑シーンが大きな反響を呼んだ33話「嫌われ政次の一生」。モチーフは映画「嫌われ松子の一生」(06年)で、あえて悪役をまっとうした政次の生きざまに、「高橋一生」の名前もかかっているミラクルが話題になりました。「あのタイトルは私ではなく、ディレクターがつけたのですが、素晴らしかった」としみじみ。綿花栽培で財政を立て直す16話「綿毛の案」(赤毛のアン)のようなダジャレ系も好きだったと振り返っています。

 どのサブタイトルも3人の好きな映画や小説をモチーフにしていますが、岡本さんは「見た人が自由に想像して盛り上がってほしい」と、あえて元ネタの“正解”は明かしていません。「視聴者の皆さんが想像してくれた元ネタをSNSなどで見て、確かにそれもありだなと、私たちが刺激を受けることも多くありました。すぐ思いついたものから難しかったものまで、タイトル会議は楽しい作業でした」。

 次回予告でオープンになった49話のサブタイトルは「本能寺が変」。これも秀逸ですよね。さっそくネット上も「サブタイトルが変」「本編のテンションと反比例するサブタイトルずるい」と激アツです。すでに斬新な解釈による本能寺の変が動き始めていて、森下さんがどんな物語として描くのか楽しみです。

 残るサブタイトルも最終回のみ。どんな元ネタをパロッているのかも含めて、残り2話に注目です。

 ※各話のタイトルと、推測してみた元ネタは以下の通り。

1 井伊谷の少女 (映画「風の谷のナウシカ」)

2 崖っぷちの姫 (映画「崖の上のポニョ」)

3 おとわ危機一髪 (映画「007危機一発」)

4 女子にこそあれ次郎法師 (小説「女にこそあれ次郎法師」)

5 亀之丞帰る (菊池寛「父帰る」)

6 初恋の別れ道 (チャン・イーモウ監督「初恋のきた道)

7 検地がやってきた (映画「ビートルズがやってくるヤァ!ヤァ!ヤァ!)

8 赤ちゃんはまだか (ジェームス三木脚本、NHK「憲法はまだか」)

9 桶狭間に死す (ヴィスコンティ監督「ベニスに死す」)

10 走れ竜宮小僧 (太宰治「走れメロス」)

11 さらば愛しき人よ (チャンドラー「さらば愛しき女よ」)

12 おんな城主直虎 (作品タイトルそのまま)

13 城主はつらいよ (映画「男はつらいよ」)

14 徳政令の行方 (映画「告発の行方」)

15 おんな城主対おんな大名 (映画「ゴジラVSメカゴジラ」)

16 綿毛の案 (小説「赤毛のアン」)

17 消された種子島 (映画「007消されたライセンス」)

18 あるいは裏切りという名の鶴 (映画「あるいは裏切りという名の犬」)

19 罪と罰 (ドストエフスキー「罪と罰」)

20 第三の女 (映画「第三の男」)

21 ぬしの名は (映画「君の名は。」)

22 虎と龍 (宮藤官九郎「タイガー&ドラゴン」)

23 盗賊は二度仏を盗む (映画「郵便配達は二度ベルを鳴らす」)

24 さよならだけが人生か? (さよならだけが人生だ)

25 材木を抱いて飛べ (高村薫「黄金を抱いて翔べ」)

26 誰がために城はある (ヘミングウェイ「誰がために鐘は鳴る」)

27 気賀を我が手に (鈴木清順監督「港の乾杯 勝利をわが手に」)

28 死の帳面 (デスノート)

29 女たちの挽歌 (ジョン・ウー監督「男たちの挽歌」)

30 潰されざる者 (イーストウッド監督「許されざる者」)

31 虎松の首 (サム・ペキンパー監督「ガルシアの首」)

32 復活の火 (小松左京「復活の日」)

33 嫌われ政次の一生 (映画「嫌われ松子の一生」)

34 隠し砦の龍雲丸 (黒沢明「隠し砦の三悪人」)

35 蘇りし者たち (映画「レヴェナント 蘇りし者」)

36 井伊家最後の日 (映画「合衆国最後の日」)

37 武田が来たりて火を放つ (横溝正史「悪魔が来りて笛を吹く」)

38 井伊を共に去りぬ (映画「風と共に去りぬ」)

39 虎松の野望 (ゲームソフト「信長の野望」)

40 天正の草履番 (TBSドラマ「天皇の料理番」)

41 この玄関の片隅で (アニメ映画「この世界の片隅に」)

42 長篠に立てる柵 (映画「戦場にかける橋」)

43 恩賞の彼方に (菊池寛「恩讐の彼方に」)

44 井伊谷のばら (池田理代子「ベルサイユのばら」)

45 魔王のいけにえ (ホラー映画「悪魔のいけにえ」)

46 悪女について (有吉佐和子「悪女について」)

47 決戦は高天神 (ドリカム「決戦は金曜日」)

48 信長、浜松行くってよ (映画「桐島、部活やめるってよ」)

49 本能寺が変 (本能寺の変)※12月10日放送

50 ※12月17日放送

【梅田恵子】(B面★梅ちゃんねる/ニッカンスポーツ・コム芸能記者コラム)

B面★梅ちゃんねる 取材、分析の芸能コラム「梅ちゃんねる」のB面です。取材、分析とはほぼ関係ない独り言テイストで、ゆるい芸能トピックをゆる〜くつぶやきます。

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