演歌歌手小林幸子(63)が8日、東京・新宿の新宿バルト9で行われたアニメ映画「KUBO/クボ 二本の弦の秘密」(18日公開)の日本語吹き替え版完成披露試写会に参加した。これまで、小林の出演は発表されていなかった。

 07年のディズニーアニメ「ルイスと未来泥棒」以来、10年ぶりの声優挑戦になった小林は、主人公クボを温かく見守る老婦人カメヨを演じた。

 「小林カメヨです」と自己紹介をした小林。クボ少年が三味線の音色で折り紙に命を与える不思議な力を持つことに触れ、「折り紙と言えば鶴。だから、今日は着物も柄も鶴、髪飾りもピアスも鶴です」と“KUBO色全開”の服装を説明した。

 初のおばあさん役を存分に楽しんだ。「人に楽しんでもらうには、自分が楽しくないとできない。作品を見たけれど(製作陣は)日本人よりも日本のことを知っているかもしれない。私は感動して泣きました。多くの人に堪能してもらいたい」とアピールした。

 日本語版の主題歌を手がけたのは、三味線の吉田兄弟。弟健一(37)は「津軽三味線を題材にしたよい映画ができてうれしい。この映画をきっかけに、三味線をやる子どもがいると期待しています」とあいさつ。兄良一郎(40)は「主題歌の中に、津軽三味線らしさをどう入れるかがテーマでした」と、曲の出来栄えに満足そうだった。

 作品は昨年に米国で公開され、アカデミー賞などの83部門でノミネートされた話題作。「アニメ映画界のアカデミー賞」と称されるアニー賞でも3冠を受賞している。