近藤真彦(53)が28日、来月4日に閉館する東京・TOHOシネマズ日劇で、81年公開の初主演映画「青春グラフィティ スニーカーぶる~す」の上映と舞台あいさつを行った。

 同所では「さよなら日劇ラストショウ」として、往年の名作の上映やキャスト、監督によるトークイベントを連日開催している。

 「青春グラフィティ スニーカーぶる~す」は、TOHOシネマズ日劇の前身である日本劇場の閉館時、クロージング作品として上映された過去をもつ。近藤は「一番後ろの席で見させていただきました。37年前も初日に、一番後ろで見せていただいたことを思い出しながら見ましたけれども、今日の方が緊張しました。ちょっと、本当に、うるっときちゃいました」と、不思議な縁に心を揺さぶられた様子。現在日本で一番のキャパ(約1000席)を誇る同所での上映に、「こんな大きなスクリーンで、37年後にみなさんと見られるなんて夢にも思っていなかったので、TOHOシネマズ日劇さんに感謝しています」と、思い出深い劇場に感謝した。

 映画は近藤と野村義男、田原俊彦の「たのきんトリオ」が出演。定時制高校に通いながら甲子園を目指す3人の若者の青春ストーリーで、バイクや車を使った派手なアクションも見どころのひとつだ。

 近藤は「(劇中)前半、僕の目が少し腫れていたんですよ。あまりにも忙しすぎて、当時ものもらいみたいになっちゃったんです。事故のシーンは後付けなんです」と、公開から37年目にして初めての事実を公表した。アクションシーンについては「スタントマンでやると言われたんですけど、『監督、僕にやらせてください』って、車に飛び乗って撮影したんです。オートバイのシーンも吹き替えなしです。危ないことは危なかったんですよね」と懐かしそうに振り返った。

 ラストシーンでは、甲子園のグラウンドに立ち、自身の楽曲「スニーカーぶる~す」を熱唱している。中学生まで野球少年だった近藤は「野球少年は、最終的には甲子園に行く夢があったんです。僕は途中で路線が変わりまして、野球で行く夢はかなわなかったけれど、映画で甲子園に行くことができました。夢の甲子園に行かせていただいたのもこの映画のおかげです」と感謝を述べた。

 最後に「これからも皆さんの応援声援に応えられるように頑張って仕事にまい進していきます。あまりあてにせず、待ってください。できる限りの努力はしていきます。今日はいい思い出になりました、本当にありがとう!」と舞台あいさつを締めくくった。