加山雄三の所有船「光進丸」の炎上ニュースに心を痛めている。3月末に初めて加山を取材し、大御所とは思えない気さくさに心を奪われたばかりだったからだ。  加山は3月末、米映画「ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル」(4月6日公開)のPRイベントに出演。96年公開の映画「ジュマンジ」の続編で、RPGゲームの世界に吸い込まれてしまい、ジャングルから脱出しようと奮闘する高校生たちの姿を描いた作品だ。

 もちろん、加山は映画に出演していない。イベントに呼ばれたのは、名前に「ゾウ」が入るという、なんとも単純な理由からだった。ジャングルで冒険を繰り広げる作品に「ゾウ」が登場するためだ。しかも、自身が出演していない作品のPRイベントに出演するのは、芸能生活58年目にして初めて。関係者によると「まさか受けてくれないだろうな、と、ダメ元でオファーしました」とのことだが、加山が前作のファンかつゲーマーであったことから、結果は快諾だったという。

 イベントでは終始笑顔でノリノリだった。「加山がゾウに変身し、キャンペーンで日本中をまわり、この日、東京に戻ってきた」という無理のある? 設定も、きっちりこなしていた。共演した乃木坂46とは孫ほどの年の差だったが、敬意をもって接しているのがよく伝わってきた。「アイドルになってみたい。俺は踊りなんてできないから」など、リップサービスもたっぷりだった。  なんて気さくな人なんだろうと驚き、コラムに書こうと思っていた矢先に起こった、光進丸の炎上騒動。加山も心を痛めていることだろう。次は明るいニュースで加山の名前を書きたい。