脚本家の内館牧子氏(69)が、映画「終わった人」(6月9日公開)で銀幕デビューした。舘ひろし、黒木瞳ダブル主演のこの作品、内館氏の小説が原作のため、オファーされた。内館氏は、先日行われた完成試写会で、裏話を披露してくれた。

 内館氏は昨年4月に右足を骨折し、撮影時もリハビリ中だったため「座ってできる役を」と要望したところ、製作側も快諾した。

 内館氏はなぜか「ワインバーでグラスを傾けて、前髪をかきあげるアンニュイな役。衣装は黒」とまで想像していたという。なぜそんな想像をしてしまったのかは、分からないが、期待大だったのだろう。

 しかし、衣装合わせの時、目の前にはジャージーが。内館氏は「定年後に暇を持てあましてジムに主人公が行くんですが、そこで血圧を測るおばさんでした」と笑わせた。

 ワイングラス片手にではなかったが、ある意味、アンニュイな感じだった。現場にいた舘に、内館氏は「血圧計る演技って難しいわ」と言ったそう。それを思い出したのか、同じステージにいた舘は大笑いだった。

 苦労しただけあって、さらに出演シーンが追加されたそうだ。内館氏は「女優デビューしました」と喜んでいた。カメオ出演とはいえ、けっこう目立っている。