8代目中村芝翫(52)襲名披露の松竹大歌舞伎「中央コース」(6月30日~7月29日、埼玉・上尾市文化センターなど全国22都市で巡演)公演の会見が16日、都内で行われた。芝翫は「人情噺文七元結」に主演し、息子の中村橋之助(22)中村福之助(20)は「棒しばり」に出演する。

 一昨年10月に始まった襲名披露興行も今回で最後となる芝翫は「これで走り切ることができます。興行を通して、あらためて父(先代芝翫)の偉大さを痛感いたしました」と感慨深げ。まだ、前名の「橋之助」という呼びかけに反応しそうになり、「長年ですからね。『芝翫さん』と呼ばれることも慣れてきたけど、もっともっと、志を高く持っていかないと、名前はなじんでいかないでしょう」。

 また、襲名興行を陰で支えた妻三田寛子(52)についても、「私1人では何もできないし、妻の存在は大きい。『芝翫』は個人の名前じゃないですから、家内も一緒に『芝翫』という名前を襲名したような気がします」と話した。