新型コロナウイルスの感染拡大が演劇界を直撃した。東京・帝国劇場の堂本光一(41)主演ミュージカル「Endless SHOCK」が28日から3月10日まで、東京・歌舞伎座「三月大歌舞伎」も3月2日の初日から10日まで公演中止を決めた。

宝塚歌劇団や数々の舞台、そして映画界にも取りやめの動きが広がった。

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新型コロナウイルスが、00年の初演から上演を重ねてきた名物公演「Endless SHOCK」の記録達成に影響を及ぼした。

今年は「SHOCK」シリーズ20周年の記念公演として2月4日に幕を開け、3月31日の千秋楽前日の同30日夜公演で通算上演回数1800回を迎える予定だった。光一自身が持つミュージカル単独主演の1位記録をさらに更新するはずで、記念したセレモニーも企画されていた。しかし、今回の公演中止のため、1800回の晴れ舞台は、次回公演にお預けとなってしまった。

「SHOCK」はショーにかける若者たちを主人公にした舞台。昨年亡くなったジャニーズ事務所のジャニー喜多川さんが初演から企画・演出を手掛け、20段の階段落ちなど、光一の体当たりの演技で、チケットは即日完売する人気公演。公演中止は、過去にも11年3月の東日本大震災などであった。

このほかにも次々、舞台の中止が決まった。シアタークリエ「VOICARION 7」は今日28日から3月6日まで、日生劇場の高橋一生主演「天保十二年のシェイクスピア」は28日から千秋楽の29日まで、同じ日生劇場の三浦春馬主演「ホイッスル・ダウン・ザ・ウィンド~汚れなき瞳~」は3月7日初日から10日まで公演を中止。主催東宝の公式サイトは「深くお詫び申し上げます」とし、払い戻しする。

このほか、渋谷の東急シアターオーブで3月1日初日のミュージカル「アナスタシア」も8日まで、さいたま芸術劇場「ヘンリー8世」は28日から3月1日、劇団☆新感線の赤坂ACTシアター「偽義経冥界歌」は28日から3月10日まで中止する。