英国のヘンリー王子(35)とメーガン妃(38)夫妻が、18年5月に挙式してから今年3月末に英王室を離脱するまでのおよそ2年間で、4400万ポンド(約57億円)もの税金を使っていたと英デーリー・メール紙が報じた。

英国の元国会議員で王室に関する著書も出版しているノーマン・ベイカー氏が同紙に明かしたもので、英国民からは批判の声があがっているという。

同氏によると、支出の内訳の中でもっとも金額が大きかったのは、18年5月19日にウィンザー城にあるセント・ジョージ礼拝堂で行われた挙式の費用で、総額3350万ポンド(約44億円)だったという。この中には3000万ポンドにも及ぶ警備費用や、メーガン妃のウエディングドレス代(9万ポンド=約1200万円)なども含まれている。

また、莫大(ばくだい)な費用をかけたことで国民から批判を浴びた夫妻の住居「フロッグモア・コテージ」の改修費用240万ポンド(約3億円)は、王室離脱を受けて、今後10年かけて分割で返済すると伝えられている。

ほかにも、2年間にわたって夫妻の元で働いたスタッフの給料が59万2000ポンド、警備費が700万ポンド、結婚当初に暮らしていた新居ノッティンガム・コテージの改修費140万ポンド、世界中を飛び回った夫妻の渡航費用100万ポンドなども、税金でまかなわれていたと伝えている。

また、父親のチャールズ皇太子が自身の私的な不動産から得ている収入から、ヘンリー王子に年間230万ポンド(約3億円)を手当として渡している点にも触れている。この収入は非課税で源泉徴収されていないため、国は2年間でおよそ190万ポンド(約2億5000万円)の税収を失っているとも指摘している。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)