女優、タレント、歌手とさまざまな顔を持つファーストサマーウイカ(30)を取材した。

ウイカは10、11日に新潟県長岡市で開催される「長岡米百俵フェス~花火と食と音楽と~2020」に出演する。意気込みと共に音楽についての思いを聞く中で、現在の活躍の秘訣(ひけつ)を垣間見た。

会議室で向かい合い、取材が始まったときだった。マネジャーさんたちが少し離れたところで立っているのを見かねて「座ってくださいよ」と促した。「立っていると気が散るので(笑い)」と軽く冗談をいうことで相手が恐縮しないような配慮まで忘れずに。

幼い頃から人前に出て表現することが好きだったという。「『ウイカはそうなると思ってた』とか『そういうところにウイカはいく気がしていた』っていうのはよく周りから言われます」。

一方で高校の時に所属していた軽音楽部では80人超の大所帯をまとめる部長をしていて、ライブを一から企画することもやっていたという。劇団、アイドルとしても活動した経験があるが「企画するのも好きなので、劇団もそうだし、アイドルグループとかも準備期間がちゃんとありますよね。ちゃんとプロジェクトとして何か作っていくっていう作業が好きなんです」と意外な素顔を明かした。

「たどり着いたところで何かやろうみたいな漂流物みたいな感じですよね。ただ、浮いて周囲に流されるのではなくて、自ら流されに行くというか。その中で行っちゃいけないところとか、なんとなく行きたいところっていうのはぼんやりあるから遠回りでもいいから続ける事が大事かなぁ」。「こだわりがあるようで無いんだと思いますね。何でもいいから何にでもなれるんだと思うんですよね」とも表現した。

よくインタビューで今後の目標を聞かれるという。「今日も最後に聞こうと思っていました?(笑い)」といたずらな笑顔を浮かべ「あんまり明確な目標みたいなものがなくって、朝ドラ出たいとか本出したいとか土地欲しいですとか…そういうのはありますけど…」。具体的な憧れの像はなく、「この職業で、もっとできることとかあるんじゃないかとか。プロデュース業に走るかとかなんかいろんな可能性があって、何でもいいんですよね」と話した。「本当に仕事がなくなったらここ(所属事務所)でマネジャーとして雇ってもらうって事は言ってますし、給料そのままでね。敏腕マネジャーになるみたいな(笑い)」とも。

何でも器用にこなすウイカだが「やりたくないことはやらないから、絶対に。そういうこだわり、誇りを持っています。やりたくない事でも何でもやるというわけでは無い。やりたいと思えたものを自分の許容範囲の中だったら変に絞らないでやる」と1つだけ強いこだわりを明かした。

自分の言葉をしっかりと紡いで、相手の目を見て1つ1つ丁寧に答える姿に非常に好感を持った。

パーソナリティーを務めるニッポン放送「ファーストサマーウイカのオールナイトニッポン0」は放送中に毎度ツイッターのトレンドで上位にランクインする人気ぶり。10月からは初のレギュラー番組、日本テレビ系「任意同行願えますか?」がスタートした。

6日に最終話を迎えたTBS系「おカネの切れ目は恋の始まり」では主人公の所属する経理部の“主”という重要な役どころを見事に演じ、歌手としても「爆笑そっくりものまね紅白歌合戦スペシャル」など歌番組で披露する歌唱力は高く評価されている。

全てのジャンルで波に乗っているのは実力と共に、柔軟な思考と思い切りの良さ、周囲の人への配慮といったウイカの魅力ゆえだろう。

インタビューを終え、去り際に「今日は楽しかったです」。いやらしさを感じさせずにさらっとこういうセリフを言える人間はかっこいい。