伊藤健太郎ひき逃げ容疑 順風満帆23歳に差した魔

  • 伊藤健太郎容疑者(2020年8月25日撮影)

俳優伊藤健太郎容疑者(23)が28日夜、東京・渋谷区の路上で乗用車を運転中にバイクと衝突し、現場から立ち去ったとして自動車運転処罰法違反(過失傷害)と道路交通法違反(ひき逃げ)の疑いで29日、警視庁原宿署に逮捕された。伊藤容疑者は容疑を認めている。人気急上昇中の若手有望株で、映画や舞台の主演作が控える中での逮捕だった。

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伊藤容疑者は28日午後5時45分ごろ、乗用車を運転中に東京・渋谷区の路上で男女2人が乗るバイクと衝突。けがを負わせた上、救護せずに立ち去った疑いで逮捕された。警視庁によると「バイクとぶつかった後に現場から離れてしまったことに間違いありません」と容疑を認めている。同乗者はいなかった。

男性は左腕を打撲、女性は左足の骨を折る重傷を負った。事故現場は同区千駄ケ谷の外苑西通りで、国立競技場のすぐ近く。片側2車線の交差点で、同容疑者がUターンして対向車線に入った際、直進してきたバイクと接触した。現場は矢印の方向以外に進行できない「指定方向外進行禁止」だが、Uターンは禁止されていない。

衝突後、事故を目撃した一般車両の運転手が伊藤容疑者の車両を百数十メートル追跡。現場に戻るよう諭したという。警視庁によると、現場を立ち去った理由について「気が動転しパニックになってしまった」などと話しているという。「買い物中に道に迷ってUターンした」とも供述しており、同庁が確認している。事故後の検査でアルコールは検出されなかった。

事故の発生は28日だが、警察官は現場で事情を聴いた後、同容疑者をいったん解放。翌29日に改めて原宿署への任意同行を求め、午前10時過ぎに通常逮捕した。ひき逃げには時間・距離的基準があり、事件発生時点ではそれらに該当せず、現行犯逮捕には至らなかったとみられる。

来月6日に主演映画「十二単衣を着た悪魔」が公開予定で、12月には主演舞台「両国花錦闘士(りょうごくおしゃれりきし)」の上演が控えるなど仕事は順風満帆。先月11日には3年間所属した事務所から、デビュー時に所属した事務所に戻る形で移籍した。心機一転、さらなる活躍が期待されていた中での逮捕に関係者は大きなショックを受けている。

 

◆伊藤健太郎(いとう・けんたろう)1997年(平9)6月30日、東京都生まれ。「kentaro」名義でモデルとして活動をはじめ、14年に「健太郎」としてフジテレビ系ドラマ「昼顔~平日午後3時の恋人たち~」で俳優デビュー。18年に日本テレビ系「今日から俺は!!」で人気となり、役名「伊藤」から本名の「伊藤健太郎」と改名。19年にNHK連続テレビ小説「スカーレット」でヒロインの息子役、20年にFOD「東京ラブストーリー」で主演など出演多数。映画にも多数出演。19年、第42回日本アカデミー賞新人俳優賞。179センチ。

 

◆ひき逃げ 車やバイクなどで人身事故を起こし、けが人を救護することなく事故現場から立ち去ってしまうこと。道路交通法第72条に違反。10年以下の懲役または100万円以下の罰金。