東京映画記者会(日刊スポーツなど在京スポーツ紙7紙の映画担当記者で構成)が選ぶ、第64回(21年度)ブルーリボン賞ノミネートが3日、決定した。カンヌ映画祭で邦画初の脚本賞を受賞し、日刊スポーツ映画大賞でも西島秀俊(50)の主演男優賞と作品賞の2冠を受賞した、濱口竜介監督(43)の「ドライブ・マイ・カー」が最多の5部門にノミネートされた。

また「ヤクザと家族 The Family」(藤井道人監督)が4部門5ノミネートで続いた。「茜色に焼かれる」(石井裕也監督)「孤狼の血 LEVEL2」(白石和彌監督)「すばらしき世界」(西川美和監督)「護られなかった者たちへ」(瀬々敬久監督)が4部門にノミネートされた。今月下旬までに各賞を決定し2月中旬に受賞者、作品を発表。新型コロナウイルス感染拡大防止のため授賞式の開催は見送る。

▽ブルーリボン賞ノミネート

◆作品賞 「茜色に焼かれる」「あのこは貴族」「いのちの停車場」「梅切らぬバカ」「キネマの神様」「漁港の肉子ちゃん」「空白」「孤狼の血 LEVEL2」「ザ・ファブル 殺さない殺し屋」「すばらしき世界」「そして、バトンは渡された」「ドライブ・マイ・カー」「花束みたいな恋をした」「マスカレード・ナイト」「護られなかった者たちへ」「燃えよ剣」「ヤクザと家族 The Family」「由宇子の天秤」「竜とそばかすの姫」「るろうに剣心 最終章 The Final」

◆監督賞 石井裕也、白石和彌、瀬々敬久、西川美和、濱口竜介、藤井道人、前田哲

◆主演男優賞 岡田准一、佐藤健、西島秀俊、松坂桃李、役所広司

◆主演女優賞 天海祐希、有村架純、尾野真千子、永野芽郁、吉永小百合

◆助演男優賞 磯村勇斗、岡田将生、鈴木亮平、舘ひろし、仲野太賀

◆助演女優賞 清原果耶、寺島しのぶ、平手友梨奈、三浦透子、水原希子

◆新人賞 片山友希、河合優実、駒井蓮、Fukase、眞栄田郷敦

◆外国作品賞 「アオラレ」「アメリカン・ユートピア」「イン・ザ・ハイツ」「ONODA 一万夜を越えて」「クルエラ」「ゴジラvsコング」「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」「DUNE/デューン 砂の惑星」「ノマドランド」「ファーザー」「MINAMATA-ミナマタ-」「ミナリ」「ラーヤと龍の王国」「リスペクト」「ワイルド・スピード/ジェットブレイク」(50音順)

◆ブルーリボン賞 1950年(昭25)創設。「青空のもとで取材した記者が選出する賞」が名前の由来。当初は一般紙が主催していたが61年に脱退し、67~74年の中断を経て、東京映画記者会主催で75年に再開。ペンが記者の象徴であることから、副賞はモンブランの万年筆。主演男、女優賞受賞者が、翌年の授賞式で司会を務めるのが恒例。