英国のヘンリー王子(39)が、王室時代に設立した負傷兵士らのための国際スポーツ大会インビクタス・ゲームの10周年を記念したイベントが開催されるのを前に、「大会の意味を失った」と関係者から批判を浴びていることが分かった。

英エクスプレス紙によると、王子が2014年に設立した同大会に、妻メーガン妃が関与するようになったことで、退役軍人らからそのあり方を巡って批判の声があがり、王子の辞任を求める声も出ているという。

同大会は、王子の「偉大な功績」の1つとして世界的に高く評価されてきたが、妃の参加によって大会の評価ががた落ちになっているという。

妃は昨年9月ドイツで開催された大会に王子とともに参加し、「ラブラブ観戦」する姿が話題を呼んだ。また今年初めには、来年のカナダ大会をプロモーションするため、夫婦でバンクーバーとウィスラーを訪問し、カメラを引き連れて会場を移動する様子もキャッチされている。さらに、大会に関連してナイジェリアを夫妻で訪問することも発表されている。

大会における妃の存在が目立つようになる中、英GBニュースの司会者マーク・ドーラン氏は、王室伝記作家のアンジェラ・レビン氏との対話で、「大会の本来の意味を失った」と退役軍人たちが主張し、2000人が大会から去ったことを明かしたという。

レビン氏によると、戦闘中に肉体的、感情的、精神的に傷を負った元軍人たちは、何も知らない妃がスピーチを行うなど深く関わることを快く思っておらず、「非常に腹を立てている」「誰もそれを望んでいない」と話している。

王子は、8日に英ロンドンのセントポール大聖堂で開催される記念式典に単身で出席することが伝えられているが、厳しい立場に立たされている。(ロサンゼルス=千歳香奈子)