20日(火曜)から始まったロイヤルアスコット開催は前半のスケジュールを終了しました。終わっている5つのG1レースの結果をお伝えしましょう。

◆G1クイーンアンステークス<20日 芝直線1600メートル 良 12頭>

優勝 トリプルタイム(N・カラン騎手、K・ライアン厩舎)1分40秒70

2着 インスパイラル 首差

3着 ライトインファントリー 2馬身1/2差

道中、折り合いを欠いたまま2番手を進んだトリプルタイムが、残り400メートルで先頭に立って優勝。単勝34倍の伏兵が波乱を演出しました。昨年の欧州最優秀3歳牝馬インスパイラルは2着、ブリーダーズカップマイルなどG1・5勝で1番人気に推されたモダンゲームズは4着、昨年のG1愛2000ギニー勝ち馬のネイティヴトレイルは8着に終わりました。トリプルタイムはフランケルの産駒。2歳時は4戦2勝で、その後、約1年休養した後、昨年9月に復帰。今年初戦に予定されていた5月のG1ロッキンジステークスを腹痛で取り消して、ここは8カ月半ぶりの実戦でした。次走は8月2日のG1サセックスステークス(グッドウッド、芝1600メートル)、もしくは連覇のかかる8月13日のG1ジャックルマロワ賞(ドーヴィル、芝1600メートル)になる模様です。

◆G1キングズスタンドステークス<20日 芝直線1000メートル 良 17頭>

優勝 ブラッドセル(H・ドイル騎手、A・ワトソン厩舎)1分0秒91

2着 ハイフィールドプリンセス 1馬身差

3着 アナーフ 1馬身3/4差

女性騎手ホリー・ドイル騎乗の3歳牡馬ブラッドセルが馬場の外側を走った集団の中から抜け出して優勝。1番人気のハイフィールドプリンセスを1馬身抑えて、デビューから6戦目でG1初制覇を飾りました。父は昨年から産駒を送るタスリート(その父ショーケーシング)。ドイル騎手は、女性騎手として初めてロイヤルアスコット開催のG1競走を制しました。

◆G1セントジェームズパレスステークス<20日 芝1590メートル 良 9頭>

優勝 パディントン(R・ムーア騎手、A?オブライエン厩舎)1分40秒74

2着 シャルディーン 3馬身3/4差

3着 チャーリン 4馬身差

5番手を進んだ愛2000ギニー馬パディントンが、残り200mで抜け出して快勝、英愛の2000ギニー馬対決を制しました。3馬身3/4差の2着に逃げた英2000ギニー馬のシャルディーン、G1仏2000ギニー2着のアイザックシェルビーは4着でした。パディントンはデビュー戦こそ5着でしたが、これで5連勝。エイダン・オブライエン調教師はこの日のG2コヴェントリーステークスをリヴァータイバーで制していて、これでロイヤルアスコット開催の通算83勝目を記録。マイケル・スタウト師を抜いて単独1位となっています。パディントンは次走、8月2日のG1サセックスステークスで古馬に挑む予定です。

◆G1プリンスオブウェールズステークス<21日 アスコット 芝1990メートル 良 6頭>

優勝 モスターダフ(J・クローリー騎手、J&T・ゴスデン厩舎) 2分05秒95

2着 ルクセンブルク 4馬身差

3着 アダイヤー 1/2馬身差

6頭立ての最後方を進んだモスターダフが直線外から追い込んで優勝し、G1初制覇を飾りました。4馬身差の2着にG1タタソールズゴールドCを制して臨んだルクセンブルク。英ダービー馬アダイヤーは3着、G1英チャンピオンステークス優勝のベイブリッジは5着に終わっています。モスターダフはフランケルの産駒で、サンチャリオットSなどG1・2勝のナジーフ(父インヴィンシブルスピリット)の半弟。3歳の3月にデビューし、その年はG3ダーレーステークスなど6戦5勝。4歳時に重賞2勝を加えましたが、強気に挑んだG1凱旋門賞では20着のしんがり負けを喫しました。今年は中東で2戦し、2月のG3ネオムターフカップを7馬身差で圧勝。続くG1ドバイシーマクラシックはイクイノックスの4着でした。次走は8月23日のG1英インターナショナルステークス(ヨーク、芝2080メートル)です。

◆G1ゴールドカップ <22日 芝3990メートル 良 12頭>

優勝 クラージュモナミ(L・デットーリ騎手、J&T・ゴスデン厩舎) 4分20秒97

2着 コルトレーン 3/4馬身差

3着 サブジェクティビスト 3馬身3/4差

昨年の長距離王キプリオスの姿は見られなかったものの、ベストに近いメンバーがそろいました。勝ったのは、ここまで無傷の3連勝で臨んだクラージュモナミ。道中は馬群の後方に位置し、ペースが上がった最終コーナーから一気に上昇。直線で進路を確保すると、先に抜け出していた1番人気のコルトレーンをかわしてゴールに飛び込みました。3着にG1・2勝の実力馬サブジェクティビスト。一昨年のG1ブリーダーズカップターフを制したユビアーは6着、松島正昭氏とクールモアが共有するブルームは10着に終わりました。フランケル産駒のクラージュモナミは、昨年デビューして、ポリトラックとオールウエザーで2戦2勝。今年は芝2800メートルのハンデ戦に勝って、ここに駒を進めました。父のフランケルはクイーンアンステークスのトリプルタイム、プリンスオブウェールズステークスのモスターダフに続き、この開催だけで3度目のG1勝ちです。

なお、この日の第2競走に組まれたキングジョージ5世ステークス(G外、芝2400メートル)では、チャールズ国王とカミラ王妃が所有するデザートヒーロー(牡3、父シーザスターズ)が優勝。新国王としてロイヤルアスコット開催最初の勝ち星を挙げました。おめでとうございます。(ターフライター奥野庸介)

※競走成績などは6月22日現在

今週のキーカラーは赤!
今週のキーカラーは赤!