先週お伝えできなかった金曜日以降のロイヤルアスコット開催のG1結果をお伝えしましょう。


コロネーションSは人気のタヒーラ

開催4日目の23日(金曜)に行われた3歳牝馬限定のコロネーションステークス(英G1、芝1590メートル)には6頭が出走しました。人気は昨年の全欧最優秀2歳牝馬で、前走のG1愛1000ギニー(カラ、芝1600メートル)優勝から臨んだタヒーラ(牝3、父シユーニ、D・ウェルド厩舎)が集め、単勝は1・6倍となりました。

レースはそのタヒーラが、主戦のクリス・ヘイズ騎手を背に最後方から先行馬を差し切って優勝、ものの違いをみせつけました。1馬身差の2着に英1000ギニー15着から巻き返したリマーキー、愛1000ギニー2着馬で2番人気だったメディテイトは4着に終わりました。

◆コロネーションステークス <23日 芝1590メートル 良 6頭>

優勝タヒーラ(C・ヘイズ騎手、D・ウェルド厩舎)1分41秒69

2着リマーキー 1馬身差

3着サウンズオブヘヴン 頭差

G1連勝となったタヒーラはアガ・カーン殿下の生産所有馬で、アイルランドのダーモッド・ウエルド調教師の管理馬。父はセントジェームズパレスステークスに勝ったパディントンと同じシユーニ、母のタラナ(その父ケープクロス)は現役時に3勝を挙げ、G3カラカップ(カラ、芝2800メートル)で3着したステイヤー。半姉にはヴェルメイユ賞、オペラ賞、ブリーダーズカップターフなど欧米の3つのG1を制した名牝タルナワ(その父シャマーダル)がいます。

2歳の7月にデビューしたタヒーラは、2戦目にG1モイグレアスタッドステークス(カラ、芝1400メートル)に優勝。今年初戦となったG1英1000ギニー(ニューマーケット、芝1600メートル)は、モージュに半馬身差届かずの2着に終わりましたが、前走G1愛1000ギニー(カラ、芝1600メートル)で巻き返して、ここに臨みました。


コモンウェルスカップはマーフィー騎手のシャキール

3歳のスピード自慢を集めて23日(金曜)に行われたG1コモンウェルスカップ(芝直線1200メートル)は、オイシン・マーフィー騎手を鞍上に後方を進んだ伏兵シャキール(牡3、父チャームスピリット、英J・カマーチョ厩舎)が、ゴール手前で1番人気のリトルビッグベア(牡3、父ノーネイネヴァー)を抜き去って優勝しました。リトルビッグベアは1馬身1/4差の2着に終わりました。

◆コモンウェルスカップ<23日 芝直線1200メートル 良 13頭>

優勝シャキール(O・マーフィー騎手、J・カマーチョ厩舎)1分13秒15

2着リトルビッグベア 1馬身1/4差  

3着スウィングアロング 3/4馬身差

勝ったシャキールは、ジャンプラ賞など欧州マイルG1を3勝したチャームスピリットの最初G11ウイナー。祖母のデーンハーストは2つの短距離重賞を含む通算10勝。近親にはJRAでオープンの橘ステークスに優勝したマドモアゼル(牝、父ブラックタイド)やG3小倉2歳ステークス(小倉、芝1200メートル)で2着したサイモンゼーレ(牡、父キンシャサノキセキ)がいます。

デビューは昨年7月で2歳時は4戦3勝。今年初戦のハンデ戦(ニューマーケット、芝1200メートル)とリステッドのカーナーボンステークス(ニューベリー、芝1200メートル)を連勝、6戦5勝でここに臨みました。管理するジュリー・カマーチョ調教師は、北ヨーク地方で家族で厩舎を経営する女性調教師。G1はこれが初勝利です。


クイーンエリザベス2世ジュビリーステークスは最低人気カーデム

昨年エリザベス女王の在位70周年を祝って行われていた最終日のプラチナム・ジュビリーステークス(芝直線1200メートル)は、今年からクイーンエリザベス2世ジュビリーステークスと改名されて行われました。

レースはJ・スペンサー騎手で馬場中央の後方を進んだカーデム(せん7、父ダークエンジェル、英C・ヒルズ厩舎)、ゴール手前で前を行くセイクリドをわずかに捉えて優勝、単勝81倍の伏兵が開催の掉尾(ちょうび)を飾りました。首差2着に昨年のプラチナムジュビリーステークス5着のセイクリド、開催初日のキングズスタンドステークスで2着し、1番人気に支持されたハイフィールドプリンセスはスタンド側から追い上げたものの3着。昨年のG1香港スプリントの覇者でライアン・ムーア騎手でチャレンジしたウェリントンは勝ち馬から5馬身3/4差の10着に終わっています。

◆クイーンエリザベス2世ジュビリーS<24日 芝直線1200メートル 良 16頭>

優勝カーデム(J・スペンサー騎手、C・ヒルズ厩舎)1分12秒42

2着セイクリド 首差

3着ハイフィールドプリンセス 1馬身1/4差

勝ったカーデムは人気種牡馬のダークエンジェルを父に持つ7歳の去勢馬。近親にG1モーリスドギース賞(ドーヴィル、芝1300m)優勝で種牡馬になったボールドエッジを持つ良血で、1歳時のタタソールズ10月セールで、故ハムダン殿下に75万ギニー(約1億4600万円)で購買されています。チャールズ・ヒルズ厩舎から18年6月にデビューし、2歳時は3戦2勝。3歳時も芝の1200メートル戦で2勝を挙げましたが、4歳時は故障などもあって2戦0勝。5歳時も8戦1勝と伸び悩み、その年の暮れに去勢手術を受けて、ドバイ在住のフィトリ・ヘイ夫人に売却されました。昨年は6戦してG3パレスハウスステークス(ニューマーケット、芝1000メートル)とG3カタールステークス(グッドウッド、芝1000メートル)に優勝。再軌道に乗ると、今年はドバイで3戦したのち英国に戻り、前走のカテドラルステークス(ソールズベリー競馬場、芝1200メートル)は、このレースで9着だったラントゥフリーダムに3/4馬身差の3着でした。鞍上のジェイミー・スペンサー騎手はかつてエイダン・オブライエン厩舎の主戦として、アイルランドのチャンピオンジョッキーに輝き、05年と07年に英国でチャンピオンになるなど一時代を築きましたが、近年は騎乗馬に恵まれず、G1の優勝はダンステリアで制した2019年7月の独G1ダルマイヤー大賞以来、約4年ぶりとなっています。

ロイヤルアスコット開催の最多勝ジョッキーは6勝を挙げたライアン・ムーア騎手(通算10度目)。最多勝トレーナーは4勝でジョン&テディ・ゴスデン厩舎と並んだエイダン・オブライエン調教師(通算14度目)が2着回数(オブライエン師6回、ゴスデン師1回)の差で、リーディングを獲得しています。

(ターフライター奥野庸介)

※競走成績などは6月30日現在

昨年紹介したデットーリ自伝。7月9日(日曜)のグリーンチャンネルで放映されます
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今週のラッキーカラーも赤?
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