平昌(ピョンチャン)パラリンピックに出場する4カ国による国際大会で、日本(世界ランク7位)は韓国(同3位)に0-5で屈した。日本は総当たりの1次リーグから4連敗となり、13日の3位決定戦でノルウェー(同4位)に敗れたチェコ(同6位)と対戦する。

 試合を終えた中北浩仁監督(54)は、険しい表情で口を開いた。「負けは負けとして真摯(しんし)に受け止めたい。最初の入り方は良かったんですが、ミスが致命的でした」。第1ピリオド(P)の立ち上がりは、GK福島忍(61)の好セーブもあってチームも機能していたが、11分過ぎにマークミスから相手選手をゴール前でフリーにして失点。12分過ぎにもインターセプトから追加点を許してペースを握られた。

 9日の1次リーグでは1-9と大敗した。平昌でも対戦が決まっている難敵に対して、この日は第2セットを先発メンバーに起用するなど「いろいろと試したいことがあった」(中北監督)試合。セットやポジションの変更と連係、GKを中心とした組織的な守備など、最初の対戦から改善された部分もあった。しかし第2P終了直前に失点すると、最終Pにも2失点と突き放された。

 シュート数は5対20。昨年10月の世界最終予選で平昌出場権獲得の原動力になったエースFW熊谷昌治(42)が疲労気味で、中盤以降はDFに入ったことを割り引いても選手個々の能力差を見せつけられた形になった。日本としては粘り強く守って食い下がり、チャンスを確実にゴールに結びつけるしかない。

 DF須藤悟主将(47)は「最終予選が終わってホッとしたところがあると思う。あとは意識の問題。意識を統一してプレーの精度を上げていきたい」とチーム内の連係強化を課題に挙げた。中北監督も「方向性は見えてきているし、やらなければならないことも分かっている」と明言した。3位決定戦の相手は1次リーグで3-4と終盤に逆転負けしたチェコ。勝って終わりたい。【小堀泰男】