ピョンチャン(平昌)パラリンピック日本選手団団長を務めた大日方邦子氏(45)が12日、東京・日本財団で特別公開ワークショップを開催し、20年東京大会に向けて「パラ版エリートアカデミー」の設立を提言した。

 大日方氏は五輪とパラとの「強化システムの差」を指摘した。味の素ナショナルトレーニングセンター(NTC)を例にして「卓球の(張本智和らの)ようにパラのジュニアも(ナショナルトレーニングセンターで)生活しながらの強化が必要。早々にそうしてほしい」と強く主張した。

 施設の利用だけでなく、学校教育においての共存の重要性も訴えた。五輪とパラの有望選手は同じ学校に通いながら、世界を目指すのを理想とし「スポーツだけでなく一緒に生活、学ぶ場も必要。共生社会を考えるきっかけにもなるし、先進的な事例としていろいろなことを試すことが出来る機会になる」と話した。

 エリートアカデミーは08年に日本オリンピック委員会(JOC)が設立し、国の支援を受けながら五輪などの国際大会で活躍出来る選手を育成。NTCを拠点に生活しながら、学校への通学とトレーニングを行っている。