日本代表(FIFAランキング19位)がチュニジア(同29位)を2-0で下し、国際Aマッチ6連勝となった。11月から始まる2026年ワールドカップ(W杯)アジア2次予選を前に最後の実戦でも自慢の攻撃陣が地力を発揮し、昨年6月に0-3と敗れていた相手にリベンジも果たした。

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久保のポジションはどこだ? 確か、トップ下のはずだった。でも相手のプレスから左に逃げた。だからせっかくのシュートチャンスも逃してしまう。トップ下で試合を作ったのは、久保ではなく、ボランチの守田だった。相手は右MF伊東を警戒し、そのサイドに重きを置いて守った。その分、逆サイドが空いて、久保は左に流れた。利き足が左の久保が、左でプレーすることになってやりづらかったのだろう。

迷っていた。ドリブルの場面でパスを選び、リスクのあるパスより、味方に確実に届くパスコースを選択した。相手がまだ元気だった前半は、ミスを恐れたプレーが多かった。今の代表ではサブメンバーなのに、自分の立ち位置が分かっていないようだ。認識の甘さかな。鎌田や三笘、堂安がいなくて、せっかくのアピールの場。しかも相手は5バックで守備的だった。ここで攻撃力、ひらめき、積極性を見せなければ、いつになってもベンチだぞ。

相手の足が止まった後半から、少しは目立つ動きがあった。しかし、これでは監督としては戦力としては計算しづらい。来月からのW杯アジア2次予選、来年1月開幕のアジア杯、その先のW杯最終予選。相手は守備的に来るはずだ。この日のチュニジアと違って、後半まで足は止まらない。そうなると、やはり今の久保なら使いづらい。

せっかくスペインリーグの月間MVPを引っ提げて帰国したんだ。成長した姿を見るのが楽しみだっただけに、残念でならないよ。(日刊スポーツ評論家)

日本対チュニジア 後半、ボールをカットされたタルビ(下)を跳び越える久保(撮影・藤尾明華)
日本対チュニジア 後半、ボールをカットされたタルビ(下)を跳び越える久保(撮影・藤尾明華)
日本対チュニジア 後半、パスを出す久保(撮影・前田充)
日本対チュニジア 後半、パスを出す久保(撮影・前田充)
日本対チュニジア 後半、パスを出す久保(撮影・前田充)
日本対チュニジア 後半、パスを出す久保(撮影・前田充)
日本対チュニジア 後半、ゴールを決め、アシストのパスを出した久保(左)と喜ぶ伊東(撮影・藤尾明華)
日本対チュニジア 後半、ゴールを決め、アシストのパスを出した久保(左)と喜ぶ伊東(撮影・藤尾明華)
日本対チュニジア 後半、ゴールを決め、アシストのパスを出した久保(左)と喜ぶ伊東(撮影・藤尾明華)
日本対チュニジア 後半、ゴールを決め、アシストのパスを出した久保(左)と喜ぶ伊東(撮影・藤尾明華)
日本対チュニジア 後半、交代し森保監督(左)とタッチを交わす久保(撮影・藤尾明華)
日本対チュニジア 後半、交代し森保監督(左)とタッチを交わす久保(撮影・藤尾明華)
日本対チュニジア 後半、伊東のゴールをアシストする久保(後方)(撮影・狩俣裕三)
日本対チュニジア 後半、伊東のゴールをアシストする久保(後方)(撮影・狩俣裕三)
日本対チュニジア 後半、伊東のゴールをアシストする久保(後方)(撮影・狩俣裕三)
日本対チュニジア 後半、伊東のゴールをアシストする久保(後方)(撮影・狩俣裕三)
日本対チュニジア 後半、橋岡(右)と交代する久保(撮影・前田充)
日本対チュニジア 後半、橋岡(右)と交代する久保(撮影・前田充)
日本対チュニジア 後半、指示を出す久保(撮影・前田充)
日本対チュニジア 後半、指示を出す久保(撮影・前田充)