1年でのJ1復帰を目指すJ2清水が窮地に立たされています。8日のアウエー町田戦でFW大前元紀主将(26)が左肋骨(ろっこつ)4本骨折、肺挫傷の大けがを負いました。全治は未定ですが、復帰まで最低2カ月以上を要する見込み。今季リーグトップの12得点を挙げていた点取り屋の長期離脱が決まり、巻き返しを狙うチームが試練に直面しています。
長期離脱者は既に今季5人目となりました。4月にはDF鎌田翔雅(26)とFWデューク(25)が左ひざ前十字靱帯(じんたい)を損傷し、全治6カ月。元日本代表MF本田拓也(30)は右ひざ内側側副靱帯(じんたい)損傷で全治6週間と診断されています。4月に右もも前肉離れで戦列を離れているGK西部洋平(35)は復帰が遅れ、現在もリハビリ中。大前を含め、2月の開幕戦で出場した主力5選手が負傷しているのです。
負傷者続出の理由はさまざまですが、J2特有の激しいコンタクトプレーも影響していると思います。昨季までJ1で戦っていた清水はJ2経験者がごくわずか。球際での攻防で捨て身のタックルをしてくる相手の気迫に押されているシーンを何度も見ました。J1と比べ、J2は相手の長所を消すしたたかなチームも少なくありません。大前に対しては、マーク2人以上をつけるチームもありました。
苦しいチーム状況に追い打ちをかける大黒柱の負傷。それでも、小林伸二監督(55)は「(大前が)いい形で戻れるようにチームを作っていかなければいけない」と話しています。GK杉山力裕(28)も「(大前)元紀が戻ってきた時にもう1度輝けるような舞台を僕らが用意しなければいけない」とチームの思いを代弁しました。
「災い転じて福となす」となるべく、今こそクラブが一丸とならなければいけない時期だと思います。清水は今季、7勝5分け5敗で現在9位。思うような結果が出ていません。能力の高い選手はそろっていますが、それだけで勝てる保証はありません。むしろ、J2を勝ち抜くためにはチームのためにプレーする「犠牲心」や、1つの目標に向かって1つになる「団結力」が必要だと感じます。
この苦難をどう乗り越えていくのか。今後も注目して追い掛けていきます。
◆神谷亮磨(かみや・りょうま)1985年(昭60)8月28日、静岡市清水区生まれ。幼稚園からサッカーを始め、高校は東海大静岡翔洋(旧東海大一)でプレー。08年入社。担当は11、12年にJ2磐田、13、14年にアマチュアサッカー、15年から清水。



