今季のジュビロは90分間走り抜いてJ1昇格をつかむ。J2磐田は8日のリーグ開幕戦で、ホームに北九州を迎える。攻撃では、J1仙台で3季連続全試合出場したMF太田吉彰(31)が圧倒的な走力と正確なクロスを武器に前線で暴れ回る。

 先頭を切って汗を流すのは6年ぶりに磐田に復帰したMF太田だ。豊富な運動量とスピードを持ち、2列目から果敢に裏を狙うクロスは正確だ。右サイドハーフに入れば、DF駒野友一(33)と厚みのある右サイド攻撃が期待できる。

 太田 クロスはかなり合ってきているし、回数も多くなっている。チームとして機能している。いいボールさえ上げれば絶対に決めてくれるFWがいる。あとは流動的に動いて相手をかく乱させて、自分もゴールを狙っていきたい。

 引いて守る相手が多いJ2は、セットプレーの得点が有効と見据える。「自分がゴール前で仕掛けてファウルをもらえば、セットプレーも増える。個人の仕掛けと勝負も大事だ」。

 仙台では3季連続で全試合出場を果たした。強い体の秘訣(ひけつ)は「オンオフの切り替え」だ。オフはサッカーを忘れ、趣味のゴルフやカラオケ、友人との食事でリラックスする。ゴルフのベストスコアは90。「練習から100%でやれば、試合で100%動いてもけがをしない。その上で休む時を休む」と話す。

 磐田に復帰した際「自分が先頭を切って走ってチームを盛り上げる」と宣言。有言実行し、ボールが来なくても何度も裏に飛び出し味方のスペースやチャンスをつくっている。太田は「世界的に見ても走るサイドアタッカーが目立つ。それができる自分はもっとスタジアムを盛り上げないと」と誓った。【岩田千代巳】