ヴィッセル神戸がJ1ではクラブ史上初の開幕3連勝を飾った。ネルシーニョ監督(66)の打った手がずばりと当たった。後半開始から新加入のMFウエスクレイ(25)を投入。攻撃にリズムが生まれ、わずか5分の間に2点が入った。

 同監督は「ウエスクレイを入れたことで、前でボールを保持して攻撃できるようになった」と振り返った。前半にMF小川慶治朗(24)が負傷交代。「彼のスピードを武器に準備してきた」と想定外のアクシデントだったが、すぐに修正した判断が光った。

 2点目を入れたMF藤田直之(29)は「昨年の今ごろよりもみんなの戦術の理解度が上がっている。3試合とも難しい試合をものにできた」と、開幕3連勝に手応えを示す。

 「3・11」に行われた、ともに被災地を本拠にするチーム同士の特別な試合。ネルシーニョ監督は「悲しみを生む戦いではなく、人の力になれる試合が両チームともできたと思う」と話した。