北海道コンサドーレ札幌は23日、札幌・宮の沢で戦術練習などを行い、明日25日に控える首位の柏レイソル戦(柏)に備えた。21日の天皇杯で先発出場したものの、右ひざ痛で途中交代したMF小野伸二(37)は「全部こなせるか試したかった」と、攻守に分かれての戦術練習や8対8のミニゲームなど、志願のフルメニュー消化。連敗ストップが懸かる、首位相手の次節へ「行ける準備は、しています」と、気合をみなぎらせた。

 天皇杯初戦ではトップ下で先発出場も、0-0の前半で途中交代した。試合は延長戦にもつれこみ、5カテゴリー下の社会人チーム相手に、屈辱の敗戦。「まさか、ああいう形になるとは思わなかったので、責任を感じています」。自身がピッチを去ってからの悪夢に、悔しさをにじませた。

 この日は、軽めの調整で終えた天皇杯先発組とは別に、主力組とともに実戦練習をこなした。全体練習に合流したばかりのタイ代表MFチャナティップにアドバイスを送る場面も。「ドリブルにも切れがあって、チームにいないタイプで楽しみ」。リーグ戦5連敗と苦しむ中で、百戦錬磨の“天才”がチームに活気を取り戻す。【中島宙恵】