地元の被災者へ、さらに磨かれたプレーを見せる。北海道コンサドーレ札幌MF稲本潤一(38)が19日、札幌・宮の沢での午前、午後の練習に参加し、ミニゲームでボランチの位置に入り、攻守に精を出した。大阪・堺市出身。前日18日に発生した大阪府北部の地震を心配しつつ「(チームを)もっと成熟させるために、やれることをしっかりやっていきたい」と誓った。

 実家の家族とは連絡を取り合い安全を確認した。SNSなどで知人らの無事もチェック。「深刻な被害には遭っていないとわかって良かった」と安堵(あんど)した。だが震度6弱の地震発生後も、余震が続く。自身も中学3年だった95年に阪神・淡路大震災を経験している。「被災されている方が早く通常の生活に戻れることを祈っている」と気遣った。

 この日、ワールドカップ・コロンビア戦に臨んだ日本代表には、大阪・摂津市出身のMF本田もいる。「海外にいると、日本の震災などにもどうしようもできずつらい」と思いやる一方で、得点も決めた02年日韓共催から3大会連続W杯に出場している“先輩”として「頑張って欲しい」とグループリーグ突破を期待した。【保坂果那】