アルビレックス新潟は今季最多の5失点でヴァンフォーレ甲府に完敗した。勝負は前半で決まった。

 開始2分、甲府のショートコーナーを起点にした流れから失点すると、前半42分までに4失点。後半は33分に追加点を許した。反撃は後半3分のFWターレス(23)のヘディングによる1点だけだった。

 5失点中3失点がコーナーキック絡み。今季の弱点、セットプレーの守備を相手に突かれた形だ。「立ち上がりにいきなりセットプレーで取られ、動揺してしまった」。DF富沢清太郎(35)は言う。前節福岡戦はアウェーで2-0。固い守備から粘り強くボールを拾い、我慢比べの展開で競り勝った。それがこの日はあっさりと奪われた。別のチームになったように隙を見せた。

 勝てば今季2度目の連勝だった。ホームでの白星は第6節徳島戦が最後。好内容の次の試合で、その勢い、プレーの質を継続できず14位に低迷したままだ。「選手が集中して試合に入る準備をしてやれなかった」。鈴木政一監督(63)は険しい表情で言う。浮上のきっかけをつかんでは、手放す繰り返し。J1昇格への道はどんどん険しさを増していく。