ガンバ大阪が、MF小野瀬康介(25)とFWファン・ウィジョ(26)の2戦連発、FWアデミウソンのダメ押し弾と攻撃陣の3発で浦和レッズを粉砕し、4年ぶりの7連勝を決めた。

G大阪がJ1リーグ戦で浦和に勝ったのは、16年6月のホーム戦以来5戦ぶりで、アウェー埼玉スタジアムでの勝利は、14年11月以来4年、7戦ぶり。

逆に浦和は、19年のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)出場圏内の3位に近づきたかった中、リーグ戦で6戦ぶりに敗戦。残り3試合で、この日暫定3位に浮上したFC東京との勝ち点差が4となる、痛恨の敗戦となった。

1993年(平5)の開幕からJリーグに参戦する「オリジナル10」の中でも、赤の浦和と青のG大阪は、これまで幾多の激戦を展開してきた。試合前から、浦和サポーターが、ゴール裏に「浦和」の文字を描いたコレオグラフィーを展開し、戦闘ムードを盛り上げた。

試合は、序盤から両チームの意地がぶつかりあう激しい展開となった。開始1分30秒、G大阪ゴール前で、浦和DF岩波拓也がG大阪DF藤春広輝との競り合いで顔面を押さえ、倒れ込んだ。

その後は浦和がボールを支配した。前半4分、FW武藤雄樹が右サイドに切り込み、シュートもGK林瑞輝に阻まれた。同13分には、岩波が右サイドの自陣深くから、左サイドを駆け上がるMF宇賀神友弥にロングパスを通した。その宇賀神の折り返しを、G大阪の日本代表DF三浦弦太がクリアも、自軍ゴール方向にボールが飛び、あわやの場面を作った。

G大阪は前半15分、MF遠藤保仁(38)が中央から右サイドのFWファン・ウィジョにパス。そのボールが、ゴール前のアデミウソンを経由して小野瀬に通るも、折り返しはペナルティーエリア外にこぼれた。

やや浦和が優勢の中、前半43分、G大阪が先制した。浦和MF森脇良太の浮き球パスがミスキックになり、浦和陣内に戻るように飛ぶと、アデミウソンが拾ってつなぎ、ボールを受けた小野瀬が1トラップし、ゴール前約25メートルで左足を振り抜いた。シュートはゴール右に突き刺さった。10月20日の横浜F・マリノス戦に続く2戦連発に小野瀬は喜びを爆発させた。

後半4分、浦和が同点に追いついた。武藤のパスを受けたMF長沢和輝が放ったシュートをGK林がはじき、そのこぼれ球に詰めたFW興梠慎三(32)が右足で押し込んだ。

後半17分、G大阪が勝ち越した。遠藤が自陣中央から左サイドに浮き球パスを出すと、駆け上がったファン・ウィジョが受けて、そのまま左サイドを突破し、右足でゴール右に決めた。

後半24分、G大阪がダメ押し弾を決めた。浦和ペナルティーエリア付近で、藤春が武藤からボールを奪って左に切り込むと、折り返したパスをアデミウソンが左足で押し込んだ。

浦和は後半25分に森脇に代えてワールドカップ(W杯)ロシア大会オーストラリア代表FWアンドリュー・ナバウト、同38分には興梠に代えて元日本代表FW李忠成を投入も、ゴールは遠かった。