大院大高が死闘を制して初優勝を飾った。16年度の全国選手権大会で4強の強豪・東海大大阪仰星とお互い譲らず、延長も含めて0-0。PK戦は大院大高が全員成功し、東海大大阪仰星は2人が外した。

小野原明男監督(33)は「昨年、PK戦で負けてから強化していた」と明かす。練習の成果を大一番で発揮した。

今大会無失点の堅実守備も光った。躍進著しい、同大学のサッカー部も同じグラウンドを使うため「胸を借りて」守りを強化した。「守備の堅さは今年のチームの特徴。前線の選手も献身的に守備をする。全員守備の意識です」。

かつてセレッソ大阪ユースに所属し、Jリーガーを目指していたという小野原監督が3年前に就任。その1年目にインターハイで初の全国大会出場を果たした。スカウティングで各地を回り、声をかけて入った“1期生”が、今の3年になる。「自分たちの力だけじゃない。苦しい思いを乗り越えてきた過去があっての今だと思います」。青年監督に率いられた大院大高が、全国の舞台でも旋風を起こすか。