J3アスルクラロ沼津が8日、裾野市内でJ3SC相模原と練習試合(35分×3本)を行い、1-0で勝利した。今季就任した今井雅隆・新監督(60)は、Jクラブとの初実戦で目指すスタイルをテスト。最終ラインからボールをつなぐ戦術を徹底した。

3本目には右サイドを崩し、FW田中直基(26)が右足で決勝点をマーク。同じJ3の相手を下し、指揮官も「新しいサッカーをつくろうとする意気込みを感じられた」と及第点を与えた。

これまでのチームは、ロングボールを多用する攻撃が主体だった。今季は、リスクを覚悟の上でボールをつなぐスタイルを理想に掲げている。昨季はJ3に参戦した17年以降で最低の12位。チーム在籍最長7年目のDF尾崎瑛一郎(35)も「今年は挑戦の1年」と位置付け、新スタイルで巻き返しを狙うつもりだ。

攻守の切り替えや球際での強さは今季も健在。チームの長所は踏襲しながら、攻撃的なスタイルを目指す今井監督のカラーも付け加えていく。今後は週1回のペースで練習試合を行う予定。指揮官は「今日の収穫と課題を次に生かす。さらに精度と強度を上げていきたい」と、1カ月後の開幕を見据えた。【神谷亮磨】