J2ジュビロ磐田MF伊藤洋輝(20)が先発定着へアピールを続けている。

2日は磐田市内で行われた午前練習に参加。実戦メニューでは左足の正確なキックでリズムを作り、存在感を示した。本職はボランチだが、188センチの恵まれた体格を生かしてセンターバックもこなす。先月28日のJ1清水との練習試合ではけが人の代役として急きょトップ下で途中出場。不慣れなポジションでも1得点し、「結果を残せたことはよかった」と手応えを口にした。

今年でプロ3年目。来年7月に延期が決まった東京五輪候補の1人だ。昨季はJ1名古屋に期限付き移籍。悩んだ末に決断した武者修行で得たものも多い。指導を受けた風間八宏前監督(58)には「ボールを扱う質の部分を勉強させてもらえた」。フィッカデンティ監督(52)からも守備の重要性を学び、一回り成長して今季磐田に復帰した。

下部組織出身の生え抜きは「自分が活躍して、J1昇格の力になりたい」と並々ならぬ思いがある。2月23日の山形との開幕戦ではベンチスタートで、後半途中から出場。リーグ再開を見据え、伊藤は「今はいい準備期間と捉えてやりたい」と、言葉に力を込めた。【神谷亮磨】

○…チームは新型コロナウイルスの感染予防を徹底している。選手には不要不急の外出をしないように呼び掛け、公共交通機関の利用も原則禁止。練習前には全選手とスタッフの検温を欠かさず行っている。活動を一時停止しているクラブもある中で、磐田は今後も練習を続けていく予定で、フベロ監督(46)は「メディカルスタッフから医学的な指示を伝えている。再開のためにいい準備をしていきたい」と話した。