藤枝がJ2ライセンス取得「モヤモヤがクリア」杉本

  • 来季のJ2ライセンスを取得し、笑顔を見せる藤枝の鎌田社長(左)とGK杉本主将
  • 正式決定を受けて会見する藤枝の鎌田社長

J3藤枝が来季のJ2ライセンスを取得した。28日にJリーグの理事会が行われ、正式決定。藤枝市内で会見に臨んだ鎌田昌治社長(68)は「これまで在籍した選手や指導者、応援してくれる多くの方のおかげでクラブがここまで成長できた。やっとスタートに立てたと思う」と安堵(あんど)の笑みを浮かべた。

クラブは今年6月にライセンス取得に向けた申請を行った。交付のためには、本拠地とする藤枝総合運動公園サッカー場の改修工事が必要だったが、3年以内の猶予が与えられる「スタジアム例外適用」が承認された。本年度中には照明設備の改修と室内を整備。さらに、今後は1万席の基準を満たす座席や屋根の設計など、具体的な準備も進めていくという。

現場の士気もより高まっている。主将のGK杉本拓也(30)は選手代表してあいさつ。「モチベーションは間違いなく上がる。モヤモヤしていたことがクリアになった」と晴れやかだった。現在チームは5位。J2自動昇格圏の2位熊本とは勝ち点8差だ。杉本は「チャンスはまだ十分ある。僕たちは結果を出して、コロナを忘れるぐらいの明るいニュースを届けたい」と決意を新たにした。

今季2位以内を死守すれば、来季は晴れてJ2に戦いの場を移す。クラブがシーズン前に掲げた目標は2つ。鎌田社長は「1つ目の目標だったライセンス取得は達成できた。あとはリーグ優勝です」と力強く宣言した。【神谷亮磨】

○…クラブと藤枝市が協力してスタジアム改修を進めていく。クラブは改修資金補填(ほてん)を目的とした「チャリティーアイテム」の販売を開始すると発表した。第1弾はTシャツやエコバッグなどを扱う。10月1日からインターネットで受け付けを始め、同7日から店頭販売も行う。担当者は「多くの方に興味をもっていただき、協力してほしいです」と呼び掛けた。

▽北村正平・藤枝市長 おめでとうございます。J2クラブライセンス交付決定の報告をうれしく思います。後は、J2昇格条件である今季2位以上に向け、チーム一丸となって勝利を重ねてほしいと思います。

<藤枝MYFCのこれまで>

▼創設 2009年(平21)、県1部リーグの藤枝ネルソンを母体に創設。藤枝MYFCに名称変更した。由来は、私(MY)のフットボールクラブ(FC)。当時は、インターネット上で募集した会員の投票により、選手起用や補強、試合の戦術など決める方針で運営。国内では初の試みだった。初代監督は元日本代表の釜本邦茂氏。同年8月からは、元日本代表DF斉藤俊秀氏が選手兼監督としてチームを指揮した。

▼合併 10年、東海社会人1部リーグの静岡FCと合併。同リーグ参戦初年度で優勝するも、全国地域リーグ決勝大会で敗退。

▼昇格 11年に東海社会人1部リーグ連覇を達成。全国地域リーグ決勝大会で準優勝し、JFL入会が承認される。

▼JFL 12年11位、13年13位。同年にJリーグ準加盟クラブ申請を行い、承認される。Jリーグの理事会で正式決定し、14年シーズンからJ3に参入。

▼J3 総監督に菊川凱夫(よしお)氏が就任。水島武蔵氏が監督を務めた。15年に大石篤人監督、18年7月に石崎信弘監督が就任。昨季はクラブ最高位となる3位。