ベガルタ仙台の今季ホーム初勝利はならなかった。

MFイニエスタを欠きながらも攻守の切り替えが速い神戸に対し、前半は防戦一方ながら0-0と粘った。しかし後半2分、神戸FW古橋のサイドからのクロス気味の速いシュートが、そのままゴールに吸い込まれ先制を許し、同6分には再び古橋のクロスをMF郷家に押し込まれた。

それでも下を向かなかった。2分後に、ゴールラインまでプレスをかけたMF関口に当たったボールがFW長沢に渡り、左足ボレー弾。チーム5試合ぶりのゴールで息を吹き返し、同31分にはDF飯尾がクロスに頭で同点ゴール。しかし1分後、FWドウグラスの決勝弾に屈した。

これで8月8日の神戸戦を最後に15戦未勝利で、チームワースト単独2位に伸びた。試合前には、経営問題やMF道渕の不祥事による解雇に関し菊池社長が謝罪あいさつ。この時は起こらなかった拍手が、試合中はやむことがなかった。試合後に涙があふれた長沢は「あんなに応援してもらっているのに結果を残せず情けない。温かさをみなさんにいただいた。もっともっとアグレッシブに戦って結果を残したい」と、まだ3試合続くホーム戦での勝利を誓った。【野上伸悟】