ドーハで開催中のACLに出場しているヴィッセル神戸は1日、1次リーグ最終戦の4日水原戦(韓国)に向けて練習を行う。その前に主将MFアンドレス・イニエスタ(36)が、オンラインで取材に対応した。

2勝1敗で既に1次リーグ突破を決めている神戸は、水原戦で1位か2位での通過が決まり、7日の決勝トーナメント1回戦でH組の突破チームと対戦する。イニエスタとの主な一問一答は次の通り。

 

-ACLに初出場した現在の神戸はどんな状況か

イニエスタ こんにちは。まず何よりも、最初に重要な勝利(11月25日の広州恒大戦で3-1で勝ち、1次リーグ突破が決定)を収められ、チームに落ち着きをもたらすことができた。雰囲気はもちろん、特に精神面で変わった。神戸にとって新たな大会だし、明確な目標があるので大きかった。Jリーグでは上位に行くには難しい状況にあったので、その意味でリフレッシュできたと思う。この流れをこのまま維持したい。

-神戸の主将としてどう意識しているのか

イニエスタ チームとしては(Jリーグの最後の)数週間はACLのことに頭があった。上位に食い込むのが難しい状況だった。今は自分から仲間に話をしたり、仲間で話をして大会に集中しようと、そんなメッセージは出している。

-実際にアジアのレベルはどうか

イニエスタ 1つ、はっきりしているのは、100%でプレーしないとやられるということ。中国、韓国、タイといった国籍は関係ない。100%を出していかないといけないと思う。世界のサッカーのレベル差はどんどん詰まっているし、アジアはどんどん上がってきている。Jリーグのレベルの高さ、激しい競争の話はしてきたが、Jリーグがアジアの中でレベルが高い、低いと言っているのではなく、どことやるにも100%でやらないといけないということだ。

-ACLで優勝すれば来年2月のクラブW杯に出場できる

イニエスタ まずクラブW杯に出場するには、我々のいい活躍が必要でそう簡単なことではない。出ることができれば、クラブや日本にとっても素晴らしい。選手にも素晴らしい経験になる。簡単ではないがチャンスはある。そこを目指す意欲と選手には質があるので、あとは選手次第になる。

-カタールでの生活は

イニエスタ カタールには過去1、2度、来たことがある。1度はスペイン代表で親善試合で来た記憶がある。ここでの生活は今、制限されているが、安全に大会が開催されるためで、ホテルの中では可能な限りリラックスしている。レストランで過ごす時間が長く、ジムで体を動かしたり、フリーの時は仲間と集まってゲームをして過ごして、家族とも(電話などで)話をしている。自分にとってカタールは、スペインと日本の間に位置するので、家族と話すには(時差の関係で)利点がある。決勝までカタールで過ごすことができればいい。

-1次リーグ最終戦からは過密日程になっていく

イニエスタ どの試合もプレーしたい気持ちがある。日程は厳しいが、Jリーグでも個人の状態はすごくよかったし、連戦はこなしてきた。ACLで勝ち進めば、可能な限りプレーをしたい。そのためのケア、練習、準備はしている。Jリーグではチームレベルではいい結果は残せなかったが、個人ではいい感じで戦えていた。

 

イニエスタはドーハに到着後、最初の試合となった11月25日の広州恒大(中国)戦で大会初得点を決め、後半終了間際まで出場した。同28日にも広州恒大と対戦し、後半途中から出場した。プレーは好調を維持しており、悲願のアジア制覇へ頼もしい存在になる。