鹿島アントラーズの相馬直樹監督(49)が4日、5日のルヴァン杯・アビスパ福岡戦で勝ち点3を取ってプレーオフステージへ向かう決意を示した。

1次リーグは3勝1分けで首位に立っており、福岡によほどの大差で敗れない限りプレーオフステージ進出は確実。その中でも指揮官は「まずは、目の前の一戦に集中してパワーを出すことが大前提」と勝利へのこだわりを示し「持っているものを思い切り出せば、最終的に次のステージへの進出も決められると思っている」と話した。

ルヴァン杯では、コンサドーレ札幌戦で高卒2年目のMF松村優太(20)、サガン鳥栖戦ではDF杉岡大暉(22)が得点するなど、日替わりヒーローが生まれている。指揮官は「チャンスと感じてエネルギーを出して、結果もついてきた。監督としてはうれしい限り。リーグも含めて勢いを出してくれた大きな要素」と目を細める。

4月14日に監督に就任し、公式戦は無敗が続く。コンパクトな陣形で、各選手が攻守でいい距離感で立ち位置を取り、鹿島の強みである激しい球際の守備も色濃く出てきている。相馬監督が就任時に「サッカー、勝負の本質をどれぐらい(選手、スタッフが)共有できるか」と掲げた課題が、結果に表れている。指揮官も「現場で選手スタッフで共有できたことによって、うまく歯車が回ったかなと思っている」と手ごたえを口にする。その一方で、ベースに枝葉を付けていく段階で、ベースが希薄になりがちになることも挙げ「一番のベースの部分を抜けないようにしながら、上積みをしていけるように、日々工夫しないといけない」とさらなる高みを目指した。