川崎フロンターレ(川崎F)が28日、神奈川・川崎市の等々力競技場外広場で、レジェンドOBたちのセカンドライフに焦点を当てるドキュメンタリー動画と連動した企画「川崎OutBreakers」のイベントを行い、韓国から来日した鄭大世氏が出席した。

会場ではOBたちのトークショーを展開。第3弾は、06年から10年7月に川崎Fに所属し、現在は解説者として活躍する鄭大世氏と、03年から20年に所属し、現在は、解説者、指導者、川崎フロンターレ「FRO」などマルチに活躍する中村憲剛氏による「テセのフロンターレ愛しか勝たんトークショー」。

22年シーズン限りで引退した鄭大世氏は今季、ABEMAで配信された川崎F・OBで日本代表MF三笘薫の所属するイングランド・プレミアリーグ、ブライトンの試合解説を務めることが多かった。自称「三笘ニア(ミトマニア)」として踏み込んだコメントが、三笘の活躍とともに注目を集めた。「完全に後輩にあやかっている。三笘選手が活躍したついでに呼んでもらっている。ぼくが解説する試合は三苫選手が点を決めると言われましたけど、おれなにもしていない。ありがたい。三笘選手の活躍が全てなんですよね」と後輩に感謝して笑わせた。

ストライカーらしい独自の視点で解説者としての道を切り開いているが、「最近ちょっと自信を失っていて…おれこのままでいいのかなって」と弱気な一面ものぞかせた。「点が入らない試合は本当にきつい。(得点という)現象がないから。フィニッシュの解説が真骨頂。それが起こらないほど地獄な試合はない」と「鄭大世節」で笑いを誘った。

現役時代は、点を取ることしか考えていなかったが、解説担当するに当たり、システムの勉強なども必死でやっているという。「めっちゃ調べています」と明かすと、中村氏から「おせぇよ!」と一喝され、「ルーキーの頃からコツコツと話してきていたけど、聞いていなかったのか!」とツッコまれていた。

 

◆「川崎OutBreakers」…フロンターレOBの「今」に密着したドキュメンタリー映像をチームの公式YouTubeチャンネルで展開中。鄭大世氏、田中パウロ淳一、武岡優斗氏、田中裕介氏、小宮山尊信氏のセカンドライフに密着した動画を制作し、22日から順次公開される。川崎Fを退団後、さまざまな分野で「今」、活躍するOBたちの素顔に迫り、そのキャリアにスポットを当てる。