92年バルセロナ、96年アトランタとオリンピック(五輪)2大会でメダルを獲得した有森裕子さん(52)が天国へ旅立った恩師へ最後の別れを告げた。

29日、女子マラソンの指導者で24日に肺炎のため亡くなった小出義雄さん(享年80)の葬儀に参列。出棺後取材に応じた有森さんは涙をこらえながら「(葬儀は)笑顔でいこうと思った。ゆっくりしてもらってこれから未来のランナーを見守って欲しい」と話した。

小出さんからかけられたたくさんの言葉が心に刻まれている有森さん。「言葉を大事にされた方。何も知らない状態で監督にぶつかっていき、そんな自分をなだめたり、怒ったり、喜ばせてくれた言葉は計り知れない」と語った。1番印象に残った言葉を聞かれ「最初に出会ったときに小出さんから『有森な、俺はかけっこが大好きなんだよ、かけっこで世界にランナーを送りたい。オリンピックに行こうな』とエールをもらったこと」と明かした。

平成の時代に数多くのアスリートを世に輩出してきた小出さん。その教え子の1人でもある有森さんは「自分は平成元年に出会い、終わるときに監督が去っていった。1つ1つ教えてもらいながら、まさに平成を一緒に歩んできた。手探り状態だった女子マラソン界が進化し、ランナーの成長があったのは小出監督のおかげ。平成の女子マラソンを語る上で大事な人を亡くしてしまったんだなと思うと同時に私たちが受け継いでいかないといけない」とこれからの決意を新たにした。