出るか19秒台。陸上の日本選手権(博多の森陸上競技場)で男子200メートルは、100メートルで圧勝したサニブラウン・ハキーム(20=フロリダ大)の日本勢初の「20秒切り」に期待が懸かる。

もちろん優勝の大本命であるサニブラウンは全米大学選手権決勝で20秒08の日本歴代2位をマーク。100メートルで9秒97の日本新記録を出してから、わずか約50分後に驚きのタイムをマークした。17年世界選手権では世界最年少で決勝に進出する快挙を果たしたが、進化が止まる様子は見られない。

03年世界選手権男子200メートル銅メダリストの末続慎吾(38=イーグルラン)が持つ日本記録20秒03の先にある、19秒台。それは世界的に見れば、100メートル9秒台よりも、価値があるとされる。100メートル9秒台は世界で120人以上いるが、200メートル19秒台は世界で80人もいない。2年前の覇者であるサニブラウンは日本人が誰も到達していない領域に挑む。従来、日本選手権は3日間の開催で、200メートル予選は100メートル決勝の日と重なっていたが、今年は日本選手権が4日間の開催となり、100メートルと200メートルがかぶらなくなった。疲労感も少なく、レースに出られるだけに、タイムへの期待も膨らむ。

昨夏のジャカルタ・アジア大会を優勝した小池祐貴(24=住友電工)は今季、100メートルを重視したレースプランを組んできた。200メートルは4月のアジア選手権だけ。100メートルで磨いてきたスピードを200メートルでも生かし、20秒23の自己記録を更新したい。

自己記録20秒11で、昨年王者の飯塚翔太(27=ミズノ)は思わぬアクシデントで出遅れた。4月に急性虫垂炎を発症。アジア選手権、世界リレー大会は回避を余儀なくされたが、その後は順調に調子を上げている。秋の世界選手権(ドーハ)の参加標準記録20秒40の突破は通過点として、持ち前の勝負強さを発揮し、4度目の優勝を目指す。

台風の目になるのは、100メートルで9秒98の自己記録を持つ桐生祥秀(23=日本生命)かもしれない。3月のオーストラリアでのレースでは20秒39をマーク。200メートルの自己記録を6年ぶりに更新し、世界選手権の参加標準記録まで突破した。100メートルは好調を維持しているだけに、200メートルでも好タイムが出そうだ。

また日本歴代4位の自己記録を持つ藤光謙司(33=ゼンリン)、16年リオデジャネイロ五輪代表の原翔太(26=スズキ浜松AC)ら実績ある選手の復活も見どころだ。

 

・日程

予選 29日午後5時20分~

決勝 30日午後5時45分~

・主な出場選手(自己記録)

サニブラウン・ハキーム(20秒08)

飯塚翔太(20秒11)

藤光謙司(20秒13)

高瀬慧(20秒14)

小池祐貴(20秒23)

原翔太(20秒33)

猶木雅文(20秒44)

山下潤(20秒46)

犬塚〓(渉の歩の「、」を取る)(20秒65)

白石黄良々(20秒68)