世界選手権2大会連続入賞のサニブラウン・ハキーム(25=東レ)が13日、米フロリダ州ゲインズビルで行われた競技会の100メートルに出場し、全体4番目の10秒04をマークしたがパリ切符獲得はお預けとなった。

今シーズン2度目の100メートルに臨んだが、追い風1・7メートルの好条件を生かせず。昨年の世界選手権で6位に入り、パリ五輪の参加標準記録(10秒00)を突破した時点で代表入りが決まるが、今大会での決定はならなかった。「(記録が)出る条件ではあった。くそみたいなレースをした」と悔しさをあらわにした。

出場した7人全員が9秒台の自己ベストを持つハイレベルな組で「最初の30メートルは結構良かった」と好発進。先頭を争って中盤に入ったが、うまく加速できず後半に失速した。

ただ、1着だった世界王者ノア・ライルズ(米国)とはわずか0秒03差。「もっとブロックをしっかり使うようになった」とスタートにも手応えを得ており、序盤は並み居る強敵に先行して進化も感じさせた。

初戦から10秒02、10秒04と出足は順調で、勝負の夏を見据え、5月の世界リレー大会にも出場予定。「そのうち(代表に決まる10秒00は)勝手に出ると思っている。焦らずやるべきことをやっていければ」と自信をみせた。

○…陸上でパリ五輪リレー種目の予選を兼ねる世界リレー大会(5月4、5日・バハマ)の男子400メートルリレーにサニブラウン・ハキーム(東レ)、柳田大輝(東洋大)、上山紘輝(住友電工)が出場する意思を示していると14日、日本陸連で短距離統括の土江寛裕ディレクターが明らかにした。代表は近く発表予定。