23年アジア選手権金メダルの栁田大輝(20=東洋大)が今季初戦に臨み、自己タイ記録となる10秒02(追い風1・7メートル)で全体3位に入った。サニブラウン・ハキーム(25=東レ)と並び、今季日本人1位タイの好タイムを残した。

栁田は東洋大3年のスプリンター。昨季は6月の日本選手権で2位に入り、同7月のアジア選手権で日本歴代7位タイの10秒02をマークした。個人種目では初出場となった同8月の世界選手権(ブダペスト)では準決勝に進出した。

今オフはウエートトレーニングの量と質を高め、地道に土台を固めてきた。今月20日には「今年はパリに合わせるため、シーズンインを遅らせている」と語り、今夏のパリ五輪本番へ照準を合わせていると説いていた。今後は5月4、5日の世界リレー(バハマ)で400メートルリレーに出場し、パリ五輪の出場枠獲得を目指す。

同世界リレー代表の山本匠真(21=広島大)と木梨嘉紀(22=筑波大大学院)も出場し、ともに追い風参考記録ながら山本が10秒09、木梨(22=筑波大大学院)が10秒30(ともに追い風4・0メートル)をマークした。

3人はいずれも、6月30日までに参加標準記録(10秒00)を突破した上で日本選手権(6月27~30日)で優勝すれば、初の五輪代表に内定。参加標準未突破や2位以下の場合でも、同選手権の成績や7月2日時点の世界ランキング次第で代表入りが決まる。