男子SPで宇野昌磨(中京大)が世界歴代3位、今季世界最高で自己ベストを更新する98・59点をマークし、首位に立った。

 世界王者のハビエル・フェルナンデス(スペイン)に7・04点差をつけ、今季第1戦のスケートアメリカに続くGP2連勝、3位以内で確定するGPファイナル(12月、マルセイユ)進出へ好発進した。

 最初の4回転フリップはやや傾き片手をつき着氷。続く4回転、3回転トーループ連続技も着氷が乱れ、どちらも出来栄え点で減点されたが、後半のトリプルアクセル(3回転半)では2・57点もの高い加点をを引き出した。98・59点は国際スケート連盟(ISU)公認大会での歴代3位の記録。得点が出た瞬間「えぇ?」と声を出し、目を見開いて驚いた。

 今夏米国で行った体力強化合宿、メンタルコントロールの工夫などの努力で、高得点の4回転フリップを含む各種ジャンプを本番で安定して決められるようになってきた。羽生結弦、フェルナンデスの2人しか達成していないSP100点超えも時間の問題だ。この日は完璧ではなかったため「自分の中では良い演技ではない」と反省したが、「失敗があっても最低ラインに持っていけた」と満足がにじんだ。

 2季連続のGPファイナルは「もちろん行きたい」。だが「結果についてはあまり考えない」。5日のフリーも無心で思いきって臨む。