柔道界の「オオカミ」はデリケートだ。柔道の世界選手権(8~9月、ブダペスト)男子100キロ級代表のウルフ・アロン(21=東海大)が苦手の飛行機対策を打ち出した。

 16日夜、フランス合宿に向けて羽田空港から出国。今回は約12時間のフライトとなり「大丈夫かな…」と不安を口にした。大の飛行機嫌いで「布団がないと寝られず、(機内の)通路に横になって寝たいぐらい。30分に1回ぐらいは起きて深い眠りにつけない。腰痛持ちだし、お尻が大きいため、しびれて本当につらい」と苦笑いした。2カ月後の世界選手権も長時間の移動となり、コンディション調整が懸念される。「いすでも買って、部屋で(飛行機)対策しないとかな」と柔道以外の思わぬ課題を挙げた。

 5月のグランドスラム・エカテリングブルク大会(ロシア)は右胸負傷のため欠場した。今回が世界選手権前の最後の国際合宿となる。「外国人選手対策と体落としなどの技の確認をしっかりとしたい」。

 フランス合宿は重量級選手の強化がメインで、男子100キロ超級代表の原沢久喜らも同便で出発した。