レスリング女子オリンピック(五輪)4連覇の伊調馨(33=ALSOK)へのパワーハラスメントが認定され、日本協会の強化本部長を辞任した栄和人氏(57)が9日、弁護士を通じて謝罪文を発表した。

 伊調、伊調を指導した田南部力氏へのパワハラが4件認定されたことを受け「私の不徳のいたすところと深く反省し、責任を痛感しています。深くおわび致します」と謝罪。一方で、伊調の練習拠点の警視庁への出入り禁止などについてはパワハラが認定されなかったため「五輪5連覇を阻止するようなパワハラ行為は認められなかったことは安堵(あんど)しています」とした。また、至学館大の谷岡郁子学長は同日、栄氏のレスリング部監督の留任を発表した。日本協会は今後、パワハラに関する告発状が出された内閣府の調査結果を待って、栄氏の常務理事職や福田富昭会長の任命責任などについて対応する。