日本オリンピック委員会(JOC)は15日、都内でインテグリティ教育事業の一環として「ナショナルコーチ等・専任コーチ向けプログラム」を開催した。野球の稲葉篤紀監督(46)、サッカー男子の森保一監督(50)ら45人が参加。ハラスメントをテーマにした講義後、グループで「スポーツの価値」「日本代表の役割」などを話し合った。

「プロスポーツ」の両監督のグループは、卓球の宮崎義仁強化本部長、フィギュアスケートの小林芳子強化部長、レスリングの松本慎吾グレコ強化委員長、新体操の吉岡紀子コーチ、フリースタイルスキーの城勇太コーチという「豪華」メンバー。稲葉、森保両監督は五輪メダリストなどトップ選手を育てた指導者たちと熱く話し合った。

JOCの講習会に初めて参加した稲葉監督は「選手との信頼関係、コミュニケーションの大切さに改めて気づかされた」と話し「横のつながりができて、いい話が聞けた」。森保監督も「他競技の指導者と話し、多くの学びがあった。刺激になります」と喜んだ。

昨年11月に始まった同プログラムは全6回のうち4回が終了。JOCは約300人のナショナルコーチ、専任コーチに対し、最低1回の参加を求めている。荒木田裕子選手強化副本部長は「普段はかかわりの少ない野球やサッカーとつながりができたことは、他の競技にとっても大きい。いいプログラムになった」と満足そうに話していた。